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巣篭もり需要が拡大したコロナ禍、今から進むべき経営重要戦略はどこに?

SPECIAL

ギフトビジネスコンサルタント

株式会社売れるギフト通販研究所

代表取締役 

日本で唯一のギフトビジネスコンサルタント。流通、通販、ギフトの各業界通算30年以上の経験を持ち、2015年に独立。2017年には培った独自ノウハウを体系化し、ギフトビジネス専門のコンサルティング機関「売れるギフト通販研究所」を立ち上げ、多くの企業を指導。幾多の企業を成功へと導く。著書に『「ギフト商品」を通販で売る』、『儲かる「ギフト化」で飛躍する3大ポイント』がある。

「ようやく店にお客さんが戻ってきて久しぶりの黒字化が見えてきました。ですが、EC通販の方の動きは翳りが見えてきました・・・。」

先日、当社のクライアント社長と訪れた某大手百貨店のオフィスで、普段はとても元気なEC通販を担当されているO部長が少し残念そうに、こうおっしゃいました。

経済では、社会全体に吹く風によって良くなる業種業態もあれば、逆に悪くなる業種業態も、一方ではあります。

巣ごもり需要が訪れてから慌ててECに力を注ぎ出した企業は沢山ありました。ですが、巣ごもり需要で大きく恩恵を受けた企業というのは、慌てて乗り出した企業ではなく、コロナ以前から苦しくてもECに必死で取り組んでいた企業でした。

コロナが始まった頃、特にリアル店舗の経営や、リアル店舗に向けたご商売をされていた経営者の方々からよく聞かれた言葉が、

「もっと早くからECに取り組んでおくべきだった。」

「チャネルを広げるという、リスクヘッジを取っていなければならなかった。」でした。

そして今、その巣ごもり需要が一段落してきた中、コロナ禍を振り返りながら(ここ大事です)、今一度コロナ前に考えを戻す時が来ました。

コロナ前、あなたの会社ではどんな絵図=未来を描いていたか?

コロナのようなパンデミックが突然世界中を襲うなど、誰もが予測しえなかったことですのでその対応にはどの企業も、大変な苦労を強いられました。今後コロナがどうなっていくかは誰にも分かりませんが、少なくとも経験したことで対策含め、コロナによる経済活動の停滞はないでしょう。

コロナ禍に入る前、多くのリアル小売業ではこぞって「IT化の推進、そしてECに注力し、主力事業に育てていく」と宣言していました。

そして、コロナ禍によって期せずして”巣篭もり需要”という新たな需要が押し寄せ、以前からECに取り組んでいた企業には大きな恩恵をもたらせ、慌ててECに参入した企業にも一定の恩恵はありました。

しかし、 ”慌ててECに参入した企業” の中には、慣れないECをやってはみたが「さほど儲からなかった・・・」という企業も多々いらっしゃるでしょう。

そういった企業では、巣篭もり需要が激減してきた今、「これからどの事業に注力しようか?」と考える経営者もいます。

ですが、今一度コロナ前まで振り返ってみてください。

スマホの普及率はこの2022年に携帯電話を持つすべての年齢層の中、94%となっており、ECでスマホショッピングを楽しむ割合も70%を超えてきていると言われています。

コロナ前までは、ネットを閲覧利用してもネットショッピングまではしていなかった人々がコロナ禍で初めて利用した人も多く、コロナ前まで苦戦していたネットスーパーも徐々に体制を整え、コロナ禍で一気に需要を伸ばし、50代以上世帯の利用率は30%を超え、3人に1人が利用したことがあり、普及が進む都会地に限ると、2人に1人くらい、50%ほどの割合になるのではないでしょうか。他にも生協やオイシックスのような食材宅配のサービスも、その会員数を大きく伸ばしています。

コロナ禍からの巣篭もりでこういった便利なEC、ネットショッピングを利用した層に共通して言えることは、ネットショッピングの便利さと手軽さに触れたことです。

最初の個人情報の登録やクレカなど支払方法の設定は誰もが面倒で、私自身も嫌いな部分ではあるのですが、ひとたび登録してしまうとあとはポチっとするだけなので簡単です。

また、購買履歴からのリピート購入も簡単ですし、生活必需の日用品などはサブスクサービスで自動的に毎月届いたりなど、その便利さは配送料や商品が定価販売など少々割高でも便利さをひとたび味わうと、元にはなかなか戻れません。

購買における少々の割高さは、買い物に費やす時間と労力の引き換えで、十分にペイしているというのが利用者の認識です。

富士経済によると、2022年の通販市場は前年比6.6%増の15兆4263億円と予測。 チャネル別の内訳は、ECが同7.6%増の13兆5927億円、カタログが同0.4%減の1兆1308億円、テレビ通販は同1.2%増の6134億円です。

ECは巣篭もり需要が激減したにも関わらず7.6%増の予測、通販チャネル全体の中のシェアは約90%なのです。

そして、国内ECは2030年、あと8年後には25兆円超になり、越境ECも平均成長率は2030年まで26.2%ずつ伸び続けるとういう予測もあります。

通販ビジネスの仕組みは、損益分岐点をさえ超えてきたら、あとは投資対効果の掛け算で売上・利益を安定して増やし続けやすい業態です。

ですがその損益分岐点を超えるまで我慢しきれずに、諦めて撤退する判断をされる経営者も多々いらっしゃいます。それまでの取り組みの苦労やコストが水の泡になり、本当にもったいないことなのです。

あなたの会社はコロナ以前、ECを新たな事業戦略と位置付けていませんでしたか?

思ったほど売れない、労力が掛かるといってECの取り組みを諦めていませんか?

 

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