中小企業診断士は優秀なダイナミックコンサルタントになれる
中小企業診断士試験は難関試験の一つです。そう簡単に取得できるわけではありません。もちろんストレート合格される方もいますが、多くは複数年かかって取得します。中には、何年もかかって取得したという方もいます。
会社勤めをしながら専門学校へ通って、ようやく取得したという方が多いです。独学で合格するのはかなり難しい試験です。しかし、そうまでしても取得したいというのですから、最近ではかなりの人気資格だということです。
例えば、ある金融機関では、診断士合格者の氏名を施設の掲示板に掲げています。一般的に、社員1000人に1人か2人の資格者を出している金融機関が多いのですが、その金融機関は5~6人の名札が掲げてありました。会社が取得を奨励しているのかもしれません。
診断士はコンサルタントの国家資格だけに体系的に会社経営の学問を学べますし、それだけ幅広い知識が必要とされています。ということは、会社はそのような人材を必要としているということです。物事を多方面から見て判断できる人を欲しがっている、また、論理性を持った人材を欲しがっているということです。
診断士の資格を取得しても会社勤めのままという方はそれでいいでしょうが、中にはコンサルタントとして独立をする方がいます。診断士の資格を取得して「さあやるぞ!」と思っても顧客がいません。仕方なく、先輩診断士から安い仕事を回してもらって食つなぐというケースも珍しくありません。
そもそも、コンサルタントに資格は必要ありません。よく言われることが「名刺にコンサルタントと書けばその瞬間からコンサルタントになれる」です。
また、診断士を揶揄するときに「中小企業診断士は足の裏についた米粒」とも言われます。意味は「取っても食えない」です。笑うに笑えません。したがって、取得しても独立せずに企業に残って「企業内診断士」として活躍する人が多いわけです。
診断士のコンサルティングは、一般的に言えば、分析と改善です。したがって、どうやったら売り上げが伸ばせるのか、利益を出せるのかという方法論については知見を持っていません。持っていても、クライアントに指導できるノウハウを持っていません。要は、自分の経験や知識を体系化できていないということです。
ここに一つのヒントがあります。
中小企業診断士の方は、10年、20年と会社で頑張って働いてきて、しかも、難関試験を突破した人たちです。したがって、会社でのキャリアも十分あり、診断士試験で学んだ知識も持っているのですから、それをうまく体系化しキラーコンテンツにできれば、非常に優秀なコンサルタントになれるというわけです。
経験や知識を体系化しキラーコンテンツにできていないから、平凡なコンサルタントに収まっているとも言えます。非常にもったいないことです。
キラーコンテンツで勝負しているダイナミックコンサルタントの中には、資格を一つも持っていない方も多くいます。コンサルタントに資格はいらないのです。いるとすれば、それは独自性です。お客様はそれを求めているのです。
中小企業診断士は、どこを切っても同じ顔が出てくる金太郎あめと同じです。そうではなく、自分しかできないコンサルティングは何かを考え、作り上げることの方がお客様の役に立ちます。
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