正しい決断を後押しする財務中心の会社づくり
「ウチの会社は、今のところ、足元は好調です。ですが、来年以降は決して楽観できるような状況にありません。それなのに、最近は、足元の業務ばかりに追われてしまっていて、会社の未来を考える時間も満足にとれていないんです。」・・・10年近く経営の第一線で舵取りをしてきた、とある二代目社長さんからのご相談です。
日々実務の現場で実感していることは、「社長は、誰よりも自ら意識して時間を創り出す努力をしないと、あっという間に日常に追われてしまう」という不都合な真実です。社長にとって最も重要な仕事は、「自分の会社の未来を創ること」です。この「自分の会社の未来を創ること」という最も重要な仕事は、最も頭を使い、経営者としての意志力そのものが試されるといっても過言ではありません。
しかしながら、会社は社長の器以上に大きくなるということはありませんし、会社を成長させて永続的成功発展に導くことは、社長にしかできないのです。こればかりは、最後の最後は、社長自らの判断と責任で決定をしなければなりません。
よって、ご自身でも、足元の日常業務で日々忙しくしていたり、思考停止状態に陥ってしまっている・・・と感じられる場合には、特に注意しなければならない兆候なのです。社長自らが将来に向かっての会社の方向付けをし、社長自身が未来に向けてのアイデアだったり、次の打ち手を見出せなくなってしまったら、会社の事業は尻すぼみしてしまいます。
だからこそ、社長は、常に社長専用の経営のモノサシを片手に、「捨てる経営」「守る経営」「攻める経営」を、冷静に、判断し続けていかなければならないのです。この「捨てる経営」「守る経営」「攻める経営」を実践し、長く成功し続けていくためには、事業の変革に耐えうる強い財務基盤が当然ながら不可欠なのです。
長く成功し続けている経営者は、時代の変化や経済環境の逆風に負けない自由でしなやかな事業展開を目指し、そして、どんなことがあっても社員や家族を守り抜くために絶対に潰れない強い財務基盤を目指して、人知れず財務中心の会社づくりを行っていきます。
月日を重ねるごとに会社を成長させ永続的成功繁栄を手中に収める社長は、この自らの最も重要な責務から逃げることはありません。意識して、「決断する」ことを決めているのです。
ダイヤモンド財務®コンサルタント 舘野 愛
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