稼ぐ社員、スタッフがポンポン生まれる企業の特徴とは?
つい先日、藤子不二雄Aこと安孫子 素雄さんがお亡くなりになりました。
私は子供のころから彼の作品とともに育ち、たくさんの喜怒哀楽をもらい続けてきていますので非常にショックでした。ご冥福をお祈りします。
彼の作品をご存じの方は多いのではないでしょうか?
調べてみたところコミックの発行部数で見た場合、ヒット作は子供向けの作品かと思いきや意外にも大人向けの笑ゥせぇるすまんでした。
そして私が最も影響を受けたのもその大人向けとなっている、成功者である藤子不二雄A氏の人生の軌跡を描いた「まんが道」です。
その理由はきっと当時の私がサラリーマンだったからでしょう。会社のいち社員として働いていた時期は「どうしたらもっとライバル達よりも良い結果を出せるのか?」ばかり考えていました。
そんな立場の私にはまさに「そうそうそう、こんな漫画が読みたかった」とニーズにストライクだったのです。
子供のころから読んでいた数々の漫画の偉大な作者ですから、きっと彼の人生には大成につながるヒントがごろごろあって、もしかしたら何かを得られるのではないか?という思いで読みふけりました。
そして「そうか・・・ここが違うんだな」気が付いたのは彼のまわりの環境がサラリーマンとは全く異なっていた点です。
彼は凄い事に少年時代から「漫画で食べていく」と考え行動し、その世界に身を投じることができており、その後の人生は「この仕事、あるいはこの依頼を成し遂げられるのは我孫子さん。あなただけです」とあらゆる人達に求められるすばらしい環境で生きることができていたところです。
作品中には藤子不二雄の2人の収入が底をつき苦悩するシーンが度々出てくるのですが、ある回では藤本氏が「僕らだって、もし漫画を描くのをやめたら生きていけないよ!」と言います。
この環境こそ社員、スタッフの誰もが本気を出し続け、他社よりも収益を上げられている企業との共通点です。経営者は社員やスタッフが働く環境をまるで藤子不二雄A氏をとりまく環境のように
「これが失敗したら後がない」
「自分にはこれしかない!」
「進むしかないんだ」
と見事に創り上げられています。
一方稼げる社員、スタッフがなかなか生まれない企業の社員、スタッフはといいますと
「なんとかなるでしょ」
「逃げ道はいくらでもある」
「その気になったらさぼれるし」
「失敗しても誰かが代わってくれるでしょ」
という環境です。
これはただ「後がない気持ちでやれ!」といくら社長が直々に、熱く、延々語りつづけたとしても心が動かされる社員やスタッフは残念ながらごく一部です。口だけでは人は変わりません。「形」にできた企業だけが数値に表れます。
さて、その大事な会社の環境づくりの作者は一体誰なのか?
それはもちろん社長です。
稼ぐ社長は自分が考えに考え抜いた筋書き通りに仕組みを構築し、社員、スタッフが新しく生まれる度に「よしよし思惑通りじゃないか!」とまさにドーンと構えています。
一方、仕組みづくりもせず、ただ稼げる社員、スタッフの誕生を願う社長はというと直接「ああしなさい、こうしなさい」と案内に一生懸命。まるで他人や周囲の環境に振り回され、漫画の内容がチンプンカンプンの作者のように自らが奔走し続ける日々。残念なことに人一倍動き回っているのに、その労力の割には稼げる社員、スタッフは生まれてきません。
自社のマネジメント体制を分析してみた時、安孫子さんがいた環境のように決意を持った人を取り巻く環境の何もかもが本人を成功者へと促すようにできていますでしょうか?
社員、スタッフが働く環境には
・手塚治虫のような神様とよばれるような尊敬される先輩がいて
・彼が通った学校のように長所を伸ばそうともせず、短所だらけの自分には辛い現実ばかりが迫ってくる場になっていて
・右も左もわからない学生の彼でも採用し、彼の長所を仕事に活かせる場まで用意してくれた新聞社のような寛大な存在もあり
・収入が不安定な漫画家を目指すことに反対さえしなかった温かい家族のごとく味方が存在し
・同じ漫画家を目指すも自分とは異なる劇画の路線を突き進むようなライバルが何人も現れ
・そして何より「僕たちは二人で一人」と何度も表現されている藤本弘氏のような分身がいる
社員、スタッフを取り巻く環境に「これでもか!」といわんばかりに「稼げる人」へと変わっていく環境を次々に創り上げられている企業は、藤子不二雄A氏のようにお客様に感動を与え続けられる企業となっています。
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