この時代にホスピタリティがマネジメントに不可欠な理由とは?
ホスピタリティは、主体的に相手の喜びやしあわせに貢献することで得られる、自分自身の喜びやしあわせを意味します。
したがって、接客・サービス業で一番大切なのは、
「お客様に喜んでいただきたい」
「お客様のしあわせに貢献したい」
と思う「心」が、自分の接客やサービスにちゃんと伴っているかどうかです。
たまたまオリンピックに出場できる選手はいません。「絶対にオリンピックに出る」と心に決めない限り行動は変わらない、すなわち何事も「心が先」「行動は後」なのです。
接客・サービスに話を戻すと、いくら知識やスキルを習得しても、それは所詮、マニュアル通りの仕事ができるかどうかのレベル。重要なのは、自分の接客・サービスを通して「お客様の喜びやしあわせに貢献したい!」と思う「心」がその手前にあるかどうかです。
それ次第で「お客様に率先して声をかけ、お客様が望むことよりも一歩先のサービスを提供する」という「行動変容」をもたらすかどうかも決まります。
そんな接客・サービスも、時代と共に変化を遂げています。
例えば20世紀は、ファストフードやファミリーレストランに代表されるように、全国どこでも誰にでも当たり外れなく、マニュアル通りに平準化された「定型型サービス」に消費者は価値を感じた時代でした。
しかし、21世紀になると、当たり外れなく、誰にでも平準化されたサービスは当たり前のものとなり、個々のお客様の期待を汲み取り、そのお客様の期待に合わせた「適応型サービス」が求められるようになりました。
もっと言えば、そのお客様の期待に応えるだけではなく、それを超える感動に値するサービスが求められています。
そして、これからさらに世の中はAI化が進み、「定型型サービス」の領域はすべてAI化されると言われています。
実際に、スーパーマーケットのレジもセルフ化が進み、今まで旅行の相談に訪れていた旅行会社のカウンターも、じゃらんや楽天トラベルといったオンラインエージェントに変わっています。
ユニクロも買い物かごを置いただけで、商品に取り付けられたICチップで値段が読み取られ、セルフで精算が可能となりました。
このような時代の中で、私たちに求められるのはどのような仕事なのでしょうか?
それは、ズバリ人にしかできないサービス、つまり「人を介することで提供される付加価値の提供」に尽きます。
つまり、私たちの提供するサービスを通じて「嬉しくなったり」「しあわせな気分を味わえたり」「癒されたり」といった、AIでは味わえない付加価値をお客様に提供することが重要です。
しかし、このような時代変化が起こっている一方で、スタッフ教育と言えばいまだに業務の「知識」や「スキル」を習得する教育にとどまっており、スタッフの「心を磨く教育」がほぼ皆無なことも事実です。
これからの時代のマネジメントで重要なのは、リーダーがホスピタリティをマネジメントの中心に置き、常に「お客様が喜んでいただくためにどうすればよいか」を部下に問い、「自社の理念やミッションが自分の仕事にもたらす意味」を考えさせるといった、心を磨く教育です。
そしてまずは、リーダーであるあなた自身が、ホスピタリティマインドの伴った言動を普段から部下やお客様に体現しているかどうか。
それはチーム全体のサービス品質、モチベーション、業績に大きな影響を及ぼします。
いまだに「お客様」を「客」呼ばわりしたり、平気でお客様の悪口を皆の前で公言したりするリーダーがいますが、そうしたリーダーに率いられた組織は、残念ながらそのリーダーの色に染まり、お客様に心の伴ったサービスが提供されることはありません。
部下にとって、お客様の喜びやしあわせに貢献することこそが、自分の仕事の意義であり誇りであるという「心」を育てることが、これからの時代のリーダーとしての大きな役割であり、それに伴う日々の声がけ、動機づけが大きな成果に繫がります。
あなたの会社では、従業員の心を磨く教育に取り組んでいますか?
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