カニは殻に合わせて穴を掘る
あなたがとあるベンチャー企業の経営者だとします。これまでの2年間で開発予算1億円をつぎ込み、将来性のある商材(技術や製品)を開発したとします。先月の売り上げが10万円、今月は12万円でした。このままだと来月も15万円くらいしか売れそうにありません。この事業の3年後、あなたはどのくらいの売り上げを望みますか?5億円?10億円?それとも・・?今日はここで、その金額を決めて叶える方法をお伝えしようと思います(コンサルタントの方も必読ですよ~)。
ここでポイントになるのが、「将来性とは具体的に何なのか」、ということです。たとえばそれは国の政策かもしれませんし、為替や市況の上げ下げ、あるいは人口動態予測みたいなものかもしれません。その具体性を明らかに出来れば、将来の売上金額が見えてきます。
残念ながらこれという手がかりがない場合の定石としてあなたがやるべきことは、ユーザーにとってのお客様を押さえること、に尽きます。もしもあなたが繊維メーカーなら、今すぐアパレルのアンテナショップを開き、もしもあなたが農家なら野菜の直販サービスを始めましょう。田舎で客が来なければ、ネット直販を使えば良いのです。何より先に取り組むべきは、「ユーザーのお客様」とのチャネルを確保すること、そしてそこから集まるデータに全精力を集中することに尽きます。
ある程度のデータ量が確保できたとして、こんどはそれを基にあなたが3年後に欲しいと思う売上金額を書いてみましょう。え?100億?全く大丈夫ですよ、それがデータに裏打ちされているのなら。場合によっては200億だって、一概におかしな話とばかりは言えないのです。理由はそこに最終的なお客様のご意向が反映されているから、ということに尽きるのです。
実はここがポイントで、いつもの「お客様」つまりあなたの技術や製品を買って下さる某企業の調達担当ではなく、エンドユーザーの声であることが重要です。
「エンドユーザー様のご意向」をしっかりとしたデータで手にすることほど事業者としての強みはありません。その金額が決まったら、今度はそれに合わせた体制構築へと歩みを進めることになります。「カニは甲羅に合わせて穴を掘る」と言います。それが3年後の10億であれば10億の、100億であれば100億の穴を掘ることが、勝ち組の経営者にとって最大の仕事ということになるのです。
万難を排して、エンドユーザーの声を掴んでください。そしてそれをベースに将来への投資を決定する。エンドユーザーに対するアプローチを決断できる経営者を、当社はいつも全力でお支えしています。
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