後継社長が先代と必ず握るべきこととは?
バトン承継コンサルタントの浅野泰生です。
年末まであと少し。
年の瀬は、この時期だからこそのやることが増えます。
代表的なものが大掃除。
ただ、この大掃除が、寒い時期にやるから億劫になる。
今年は、正月を新たな気持ちで迎えるという気分的なものを捨て、一年間の汚れをとるという実質的なものを優先することにしました。
ということで、会社でも自宅でも大掃除は10月に済ませました。
何の疑いもなくしていることを、たまには見直すことも必要ですね。
さて、前回は後継社長にとってのしがらみについてお話しましたが、今回は場合によっては「しがらみ」になりかねない、先代との関係性についてお伝えします。
経営を任せたことの意義
後継社長は、多くの利害関係者に期待されて会社を承継します。
後継者は、お客さま、社員、取引先からの期待を一身に受けて社長に就任しますが、最も期待している利害関係者は紛れもなく先代社長ではないでしょうか?
特に創業社長であれば、自分が立ち上げた会社は自身の所有物であったり、自分の「分身」というような意識が強いものです。
他の何ものにも代え難い”もの”なのです。
そんな会社を自分以外の誰かに任せたということは、引き継ぐ前にも多くの葛藤を乗り越えたはず。
結果的に後継者への期待は大きくなります。
経営を受け継いだ者の使命
私も2014年に後継者として事業承継を経験した際には、多くの期待を受けて社長に就任しました。
後継者の使命は、会社をつぶさないこと、そして、継いだ会社を成長させて社員とその家族を幸せにすることです。
それを念頭に私は、あの手この手で矢継ぎ早に改革を実行しました。
手法の違いで先代社長から指摘されることはありましたが、私は意に介しませんでした。
なぜなら、新規事業開発や組織開発によって、5年にわたる就任期間中はすべて増収という結果を残していたから。
しかし、結果として2019年に後継者失格の烙印を押されることになりました。
先代の本当の期待とは?
後継者の使命である「受け継いだ会社の成長」からすれば、会社が成長していさえれば、先代社長の期待に応えられているものだと考えていました。
これが大きな勘違いだったことは、辞めてはじめて気づかされました。
仮に会社を成長させていても、後継者としての使命を果たそうとしていても、先代社長の“NG”に触れてしまうと後継者として期待に応えているとは言えないということです。
ここから学んだ重要なことがあります。
先代社長から後継者への期待や願望を受け止めるよりも“絶対NG”を握ること。
先代社長の「こういう会社にして欲しい」よりも「これだけはしてくれるな」を共有してください。
可能であれば、社長を引き継ぐ前に!
そして、先代社長の“絶対NG”以外は、自分の好きなようにやらして欲しいと確認を取ることもお勧めします。
失敗してから気づくことはたくさんあります。
私は、後継社長の皆さんに私と同じ過ちをして欲しくないと願っています。
先代社長の“絶対NG”を把握していない後継者は、これを機にコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか?
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