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計画通りにいかなくても業績を伸ばせる企業がやっていること

SPECIAL

マーケティング組織づくりコンサルタント

株式会社Marketer's Brain

代表取締役 

 営業および、マーケティング領域において「商い」を、デジタル化し、クライアント企業の業績を急進させるコンサルタント。社内のデジタル化を一気に加速させ、「強いマーケティング組織をつくりだすカリスマ」と称される。クライアントは年商十億円規模から、個人コンサルタントとしては異例の一部上場企業の指導実績も多く、一兆円を超える企業まで幅広く指導。手がけた案件をことごとく成功させ、期待を遥かに超えた成果を生み出すことで絶大な評価を博す。

「リッキー先生! 今年度の事業において〇月までに~~をして、〇月には~~をして、来年度の今頃は~~していこうと思います!」

予算取りがひと段落する期初(春先)は、多くの企業様から、上記のようなコメントを自信満々で頂くことがあります。まあ、予算にせよ、展開にせよ「計画」な訳ですから、まずは、しっかり仕上げて、そこに対して的確に推進することが必要になることでしょう。

それ自体は問題のない、「よくある話」です。

ところが、こういう「計画」がまさに「計画通り」に進むことはまずもってありません。

上振れるにせよ、下振れるにせよ、状況は刻々と変化し、担当者は遅かれ早かれ、いずれ「今起こっている事象」と、向かい合う必要が出てきます。そうなると、担当の方によっては急に自信も「どこ吹く風」になる事があります。

ちょうど、いまぐらいの時期に「……どうしたらいいのでしょう?」と、計画通りにいかない事に惑い始める方も珍しくありません。

さて、この話。何がいけなかったのでしょうか?

▼「計画」が失敗するのは、「計画」に固執するから

そもそも、計画が思い通りに進行することほど、安心する材料は無いでしょう。順風満帆に進むことで「万事滞りなし!」と報告を続けられることは、多くのマネジメント層にとって、何よりもの「心の安定材料」といえます。

したがって、「計画さえ作れれば(作法を勉強したから)、後は大丈夫(のはずだ)!」と、たかを括る人間が一定数存在することも事実です。

しかし、昨年度のコロナのように、ひとたび状況が変化すると「計画」は吹き飛びます。昨年の年初の段階で、あの1年を予測できた人間が存在しなかったように、われわれの仕事は、常に「外的要因」の影響を受けています。

端的に申し上げると「未来を100%予測できている人はおりません」と言う事です。
明日の株価が分からないように。来年の今頃何が起きているかを断言できないように。

まあ、あそこまでのインパクトが毎年は起きないにせよ、我々は常にリスクのもとに晒されていると認識するには十分な出来事だったのではないでしょうか。

さて、しかし、実は、そんな状況下にあっても弊社のクライアント企業様の多くは業績を伸ばし続けてきました。あるクライアント様は、過去最高の売り上げを更新し続け、別のクライアント様は新聞の1面に掲載される成果を出し、いまも勢いに乗っている訳です。

では、これらの成功を収める企業は「何が」違ったのでしょうか?

私が思うに、同じように計画し、同じように実行し、その中で明らかに違ったことは「計画」以外の部分でした。

それは、つまり「準備」の差だったのです。

▼「準備」とはつまり、想定に収めるための秘訣

たとえば、昨年事例にもなっておりますが、クラレ様において「コロナの影響を受けてリアルの展示会が中止になった」との一報を伺った際、私は、すぐにその場で全メンバーに「オンラインによる展示会の開催」を提案いたしました。

※これは、弊社サイトでも、外部でも記事に掲載されているエビデンスのある話です。
https://marketersbrain.co.jp/usecase/covid_kuraray/

要するに、この時の弊社の判断基準としては、

「この企業は、オンライン展示会を成功させるだけのリソース(準備)が整っている」と、判断したから提案したにすぎません。

そして、これは明らかに当初の「計画」には無い動きだったわけです。

ただし、何度も言いますが「準備」はすでに出来ていました。
適切な予算。適切な人員。適切なスキルとノウハウ。適切な残り時間。

経験上、必要十分と判断されたそれらが上手く組み合わさることにより、その後、この企業様は、全国紙の1面に掲載されるような成果をもたらした訳です。

▼何事かのために備えること。

チャンスを掴み、何か事をなすためには、その瞬間に「足りている」ことが必要です。

実力が不足してもいけない、時間が不足してもいけない、お金が不足してもいけない。

ただ、それらに少しの「余剰」を持たせて育成しておくこと。
不足の場合は、少しだけ、蓄えておくこと。

デジタル化されたマーケティングは常に「数字」と言う形で、各種の成果が出てくるわけですが、そこには「その時点における勝利の方程式」が存在しても、それが「普遍であること」はあり得ません。

しかし、意図を持って設計され、数値化されてさえいれば、少なくとも「現状を的確に管理」をする事ができますし、それらの知見は蓄積がされていく訳です。つまり、現在の数値だけに執着せずに、時に抑え、時に攻めに転じ……と、コントロールをしていく「しくみ」や「文化」の源泉を持っている(状況に対処する準備が出来ている)ことになります。

▼本当の意味で「数字での会話」は、出来ていますか?

・資料請求が多いから大丈夫。
・ページビューを増やしたからOK。
・SNSでバズったから凄い。
・メディアに掲載されているから問題ない。

よくあるこれらの話。本当に、真実でしょうか?

過去の成功体験に妄執し、あるいは短期的な勢いに任せるだけでは、経年によるトレンド変化、技術革新、法律の変更、プラットフォームの衰勢…といった、時代の変化に対応しきれないことが、ままあります。

それらの小さなひずみが、やがて積み重なり大きな影響を生み、時に業績に陰りをもたらす訳です。

逆に、数字を正しくとらえ、計画と準備を並走できる企業には、

・上手く行っている時だからこそ準備する
・計画通りだからこそ、リスクテイクをする

と言ったような「戦略的な采配」をし、自社のリソースを的確に把握したうえで、適切なリスクテイクをできるマーケティング文化が形成されています。そして、それらの歴史・経験こそが、逆境におけるチャンスの芽をとらえ、成長に紐づけることのできる「成功のための準備」となることでしょう。

さて、最後にあえて問います。

貴社のマーケティングは、業績改善に寄与していますか? それを数字で説明できますか?
そして、それを、継続させるための準備(仕組み、文化)は形成できていますか?

 

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