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注目のコンサルタント ── 園 和弘氏(3/4)

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株式会社売れるギフト通販研究所
代表取締役 園 和弘 氏

 

 

~前号からつづく

 

ギフトビジネスには、高い潜在能力がある

白川◉ギフトビジネスの利点は分かったのですが、一つ懸念があります。例えば、ECモールで「ギフト」と検索すると、膨大な数がヒットします。既に成熟市場かと思うのですが、これから参入して勝算はありますか?

園❖ある、と断言します。 確かに、ライバルは多いです。しかし、しっかりと取り組み、成果を挙げている会社は少ないので、まだまだ高い潜在能力を秘めている市場です。

白川◉なぜ、成果を上げている会社が少ないのですか?

園❖最大の理由は、多くの会社が、ギフト商品と自家需要の商品を同列に位置づけていることです。これは、大きな誤りです。
 企業目線だと、ギフト用も自家需要用も同じ商品であり、同義だと思います。そのため、多くの会社では同じ商品を「自分用・自宅用・ギフト用」と流用しています。
 しかし、消費者目線だと、180度違って「人に渡すものなのか?自分のためのものか?」で、商品を選ぶ視点は全く変わります。
 そのため、例え、中身は同じだったとしても、ギフト用と自家需要用では、商品ネーミング・価格設定・梱包・配送方法… 全ての面において変える必要があるんです。
 そこを理解できていない、もしくは、理解しているけれど面倒だから着手していない会社が多いんです。
 これでは、どれだけ優れた商品でも、ギフトビジネスとして絶対に成功しません。
 正直、私もギフト業界に入った頃は、この違いを真に理解するのに非常に苦労しました。だからこそ、ギフトビジネスのノウハウがある人間のサポートが必要だと考えています。

 

どんな商材でも、ギフトになる!

白川◉先程、ローストビーフの事例がありましたが、ギフトと聞くと真っ先に食品が浮かびます。食品以外でも参入可能ですか?

園❖確かに、ギフト業界で食品は強いです。しかし、世の中にギフトにならない商品・サービスはないと思っています。
 例えば、当社の指導先企業にM社という包丁メーカーさんがいらっしゃいます。
 元々はBtoBの卸売がメインで、アメリカを中心にメイド・イン・ジャパン商品として輸出していました。その他、国内でBtoCも少々…という感じでした。
 しかし、メインのBtoBが、低価格の中国製品に押されてしまい売上が減少。BtoCに力を入れようとしたけれど、非常にモノが良くて長持ちしてしまうがために、中々、二次需要が起こらなかったんです。
 BtoBは先細り、BtoCも低空飛行…。こうした現状を打破すべく、ギフトビジネスへの参入を決断されました。

白川◉しかし、包丁のギフトというのは、あまり聞かないですね。

園❖おっしゃる通り、「縁を切る」を連想させる刃物は、ギフト市場では敬遠されていました。一方で、最近では「未来を切り開く」に繋がり、刃物は縁起が良いという考えも出てきました。
 しかし、「ギフトに刃物?」と不快感を抱く方も少なくないでしょう。そこで、どういったシーンで、どういったカタチで出せば、ギフトとして利用してもらえるのかということを徹底的に追求し、結婚祝いにフォーカスしました。
 とはいえ、親密度の低い相手に贈ると、不快感を抱かれる場合もありますので、親から娘への嫁入り道具として、お友達からの結婚プレゼントなど、親しい間柄での結婚祝いギフトで利用してもらおうとターゲティング設定しました。
 「結婚祝いに贈る包丁」に相応しいパッケージや梱包などをしてギフトとして売り出したところ、BtoC売上は3倍にまで成長しました。
 これは一例ですが、アプローチ次第で、需要は無尽蔵であり、「うちの商材はギフトには向かない」と諦めるのは早計です。
 私は小売商品であればギフトにならない商材はないと考えています。

 

次号につづく

聞き手:日本コンサルティング推進機構 理事 白川 博司

 

出演者:園和弘のコラムがあります。

ギフトビジネスコンサルタント

株式会社売れるギフト通販研究所

代表取締役 

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