改めて考える自社にとってのDX
「デジタル・トランスフォーメーションって何ですか?」
4回め緊急事態宣言の前日、兵庫県山間部の某社に初回訪問
70歳の会長兼社長からのひとことです。
同社は、従業員28名・創業70年の技術一筋の典型的な製造業
社長さんは、技術畑を歩んできたオーラを全身で発していました。
そこで、大森は…
平易に、論理的、丁寧な説明を心がけました。
「トランスフォームが、なぜXなのだ?」
「トランスフォームは、交差する・横切るという意味
米国では、そのような意味の単語をXと略します」
「うちの会社は何が必要だ!その根拠を示せ」
「その何が?をお話の中からご助言をさせていただきます」
等々
技術畑の経営者には、寡黙な方が多いです。
理由は、自分が納得するまで考えぬいてから話す、信念のようなものがあるからです。
彼は寡黙なタイプでは、ありませんでしたが、信念は同じと感じました。
IT業界は、新しい言葉(概念)がでるとその言葉で経営者を揺さぶり(場合によっては時代に乗り遅れますよ!と脅し)新たな購買意欲を掻き立てる傾向にあります。
古くはMIS,DSS、最近ではOMO、D2C
話は同社に戻ります。
同社が現在使用しているシステム(ACCESS)とネットワーク(ISDN)は、かなりの年月が経過していました。
ただ、本当に必要な最低限の機能と保守だけはきっちりと体制を整えていました。
40分程度の意見交換の間大森は、質問されたことに対して、相手の眼を見ながら、理解度を確認しつつゆっくりとお話しました。
一通りお話が終わった後、1分間の沈黙、そして、社長から一言 「うちは、いらんな」
会社の規模はこれ以上拡大させない。
生産設備は補助金で最新鋭を導入。
監視ソフトも購入時に付随していましたが、社員のやる気を大切にして使用する意思なし。
情報セキィリテュも完全にアウトソーシング。
規模感、方針、現状から見て適切な判断です。
会社経営で大切なのは、理念や方針といった本質の軸をぶらさずに判断する力です。
今回は、それを実現している企業を訪問
工場見学とシステムチェックを含めた貴重な1時間でした。
貴社は、顧客もしくは自社にとってのDXの意義や意味をどう語りますか?
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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