注目のコンサルタント ── 西田 純氏(4/4)
社会改善は、ビジネスチャンスの塊だ!
SDGsで会社を伸ばす、国連出身の正統派(4)
合同会社 オフィス西田
チーフコンサルタント 西田 純 氏
~前号からつづく
SDGsは、2030年では終わらない
白川◉SDGsは2030年に向けたもので、今からやっても仕方ないのでは?と、考える方も多いと思いますが。
西田❖2030年にワンフレームが終わり「その次」が始まるだけです。
そもそもSDGs自体、急に出てきたわけではなく、持続可能性については92年の地球サミットの頃、あるいは、それ以前からずっと議論が続いてきたものなんです。
それまでは途上国向けに議論されていたものが、全ての国を対象とするようになったのがSDGsなのです。深くて長い歴史を持つ議論そのものが、30年でブツっと切れることは、あり得ません。
正直、SDGsは難解な部分も多く、完全とは言えませんし、全てのゴールを30年までに達成することは難しいと思います。
そのため、あと数年したら、名称は変わると思いますが、2031年以降を見据えた「SDGs2.0」の議論が始まるのは間違いないと思っています。
そのような流れの中で、持続可能性を追求する社会の要請は強まることこそあれ、決して、弱まることはないと、確信を持って言えます。
既に欧米の企業の間では、まず社会改善を尊重するビジョンを語り、そして実行するという流れが、ごく当たり前のものとなりつつありますし、日本でも一部の大企業ではこの傾向が出てきています。
つまり、これからは、取り組まない方がリスクになる時代がやってくるのです。会社の持続可能性、すなわち儲けと、社会の持続可能性は、自転車の両輪の様な形となっていて、未来の企業のあり方を決めると言っても過言ではないと思います。
学生は、仕事に社会課題の解決を求めている
西田❖さらに、SDGsを導入することで多くの中小企業に共通する新人採用の課題もクリアしてくれる可能性があります。
白川◉「人材が確保できない」「そもそも応募がない」と、私もよく相談を受けます。
西田❖社会課題の解決を考える仕事は、収益拡大だけを目指す仕事と違い、達成感や充実感を得やすいという特質があります。
つまり、仕事をしながら、達成感を得られる機会が増えるわけですから、社内がエネルギーに満ち、学生にとって魅力的な会社に見えます。
また、私は大学で講義もしているのですが、若い世代ほど、持続可能性に対する関心が高いんですね。
当たり前の様に子供の頃から学校教育で社会課題について学んできた世代であり、社会改善を意識するのは自然の流れでしょう。
そのため、全社を挙げてSDGsに取り組んでいるという姿勢は、彼ら・彼女らには強く刺さります。私はSDGs導入と並行して、SDGsを活用したインターン受け入れの指導も行っているのですが、既に何社も実績を上げていますよ。
逆に、「とにかく、儲けるだけ・他者はどうでもいい」といった利己的な会社は敬遠されやすく、今後、その傾向はより進むでしょうね。
白川◉では、最後に一言お願いします。
西田❖私はSDGsに取り組むことは、経営者満足の最大化に繋がると考えています。
経営者の方ならば、最後に「いい経営者人生だったな」と思いたいはずです。社会改善に取り組むと、顧客・従業員・社会・環境そして経営者の5つを満足させることができるのですが、そのためには、どうしたらいいのか?
もちろん人によって様々な考え方がありますが、最も分かりやすい取り組みこそが実はSDGsであると考えています。
SDGsに貢献する事業であるならば、「これは自分がやる事業として、正しい事業」だと納得しやすいのでないでしょうか
何より、まずは、きっちり儲ける。そして、社会にいいことも出来る。結果として自分の仕事に納得も出来る。そして高速でそのサイクルを回し、社会を良くして行く。経営にSDGsを取り入れることでこれらを実現することができるのです。
SDGsについて学ぶだけでも、新しいビジネスチャンスが見えてきます。まずはぜひ、儲かる社会改善ビジネスを目指す当社のセミナーにご参加下さい。
聞き手:日本コンサルティング推進機構 理事 白川 博司
多年の豊富な実績を元に、真の中小企業経営者のための「SDGs 導入」コンサルとしての西田氏は、経営戦略=SDGs であると力説します。
特に、中小企業経営者の共通の課題である事業継承の解決策の一つとして、2030 年迄に「SDGs 対応企業」を目指すためには、正確な方向性と実務を持ったコンサルタントが必要
となります。