学生との企業訪問で再確認できた「DX」の落とし穴
「このシステムを導入して一番苦労した事は何ですか?」
京都某大学の授業「IT社会と情報管理」の実務体験として学生さん達と一緒に、トマト農園さんへ視察。
冒頭は、社長さんのお話の後、学生さんからでた質問です。
事前に企業の概要や農業とITの関係、そして同社が導入した「統合環境制御システム」をしっかり勉強して、当日を迎えました。
一番苦労した事?それは
「このシステムに精通した人が日本にいなかった事です」
学生達も想定外の答えに驚き、いや、私も驚きました。
システムは農業王国オランダで製作され、日本の代理店はあくまで代理店、商品知識を有している人はいないとの事です。
加えて日本で初めての導入
社長は、実データで検証しながら暗中模索
夜も寝ず、活用方法とノウハウを構築してきました。
このお話を聞いて、あるひとつの大切な事を思い出しました。
DXの最初のステップであるソフトの導入
今は無償トライアルが当たり前になりました。
しかし、これには落とし穴があります。
簡単に言うと、「使える?使えない?」は、トライした人の真剣度と能力に依存する事もあるのです。
経営者が(ご本人も含め)トライした人の能力の見極めが甘い(もしくはできない)まま判断、DXが進展しないという例です。
本当は使えるのに、本人のリテラシー不足で「使えない」と思ってしまう。
今回は、トライアルではなく数百万を投資!
「絶対に投資回収する」という経営者の意気込みを感じました。
結果、導入後1年で1.5倍の生産量を獲得、加えて味も向上、より高く販売が可能という量と質の両面から、急激な売上増につながりました。
これは、社長の「絶対にこのシステムを活用する」という強い信念の賜物です。
無料トライアルは確かに魅力です。
でも、その裏側にある落とし穴を忘れてはいけません。
顧客のITリテラシー、社長が見る部下への見極め力
顧客の文化・風土、社員のDXへの課題意識、危機感
貴方は、企業や社長を見極める力を磨いていますか?
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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