後継経営者が漠然と感じる将来への不安の正体とは?
多くの後継経営者は将来に不安を感じている
後継経営者は後継経営者としての「使命」と覚悟を持って会社を引き継ぎます。
『経営を引き継いだからには、絶対に会社を潰せない。そしてより良い状態で承継するための土台をつくりたい。
そのために、先代からの資産(ヒト・モノ・カネ)を活かしながらも、自分らしい成長・発展の戦略を描いて、思いっきり「経営」をしたい』
一方で、先代から事業を引き継いだ後継経営者の多くは、常に将来に漠然とした不安を感じているという方も多いともいえます。
今回は、多くの後継経営者が抱えている将来に対する不安の正体を解明し、成功への一歩を踏み出すためのヒントをお届けします。
現在の経営環境:VUCAワールド
経営環境は絶えず変化し、予測の困難な「VUCA(ブーカ)」の時代が到来したと言われています。
VUCAとは、Volatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)という4つの言葉の頭文字から取った、現代の経営環境を取り巻く状況を表現するキーワードです。
それまで安泰といわれていた大企業の倒産も目立つようになりました。あらゆる市場で既存ビジネスモデルの崩壊・再構築が始まり、商品・サービスの新陳代謝やライフサイクルはどんどん激しくなる一方です。
将来の不安の原因:自社の現状把握不足
では、後継経営者が感じている将来への不安は、このような外部環境の変化から「だけ」から生じるものなのでしょうか。
私の答えは「NO」です。
外部環境の変化は将来に対する不安の1つの要因であって、根本的な原因は自社の現状の把握不足にあると考えています。
後継経営者は会社を引き継ぐ前にも経営幹部として、創業経営者と会社の将来について語り合い、事業計画策定に携わっていたはず。
しかしながら、会社の現状について定量的かつ定性的に十分な理解をしておらず、「全体感として今悪くない状態だから、計画通りいけばきっと大丈夫だろう」と、感覚で経営判断をしている方も非常に多いように感じます。
目標設定をするためにも現状把握を
現在の会社の立ち位置がわからなければ、目標を設定しても正確なギャップが把握できません。
例をあげて考えてみましょう。
例えばフルマラソンで4時間を切りたいという目標を立てたとしましょう。
4時間を切るためにまず必要なものは何でしょうか。
練習量?
練習時間の確保?
練習場所?
励まし合える仲間?
高機能のランニングシューズ?
まず必要なのは、現在のタイムを知ることです。なぜなら、現在の正確なタイムを知らなければ、目標との差であるギャップ(=課題)を正しく把握できないからです。課題の大きさやテーマによって、練習方法も必要なアイテムも変わってきます。
目標を達成するためには、まずは現状を正しく把握し、ギャップを埋めるための取り組みをする必要があるのです。
将来の不安を完全になくすことは難しいかも知れません。
ですが、現状把握と課題認識により、不確かな環境や未来をある程度コントロール可能にすることは出来ます。
このような意識を持つことが、成功への第一歩となり、自分らしい戦略・企業経営につながっていくのです。
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