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優秀な営業マンなんだけど・・・

SPECIAL

ブランディング営業体制コンサルタント

H&Cブランディングマネジメント株式会社

代表取締役 

中小企業のための、「ブランディング営業体制」を構築するコンサルタント。営業スタッフのみならず、全社をあげて、企業価値をしっかり守り、価格競争をせずに確実に売れていく体制づくりを指導する。

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ウチの営業マン、入社してまだ2年目なんですが、とても優秀でコンスタントに契約を取ってくるし、ハキハキ元気でお客様からの受けも良い。頭も良いからどんどん仕事を覚えてくれてとっても助かっているんですよ。でもね・・・

先日いらっしゃった通信機器販売業の社長様からのご相談です。最近は、どこの業種も人手不足で悩む企業が多く、猫の手も借りたいという声もよく耳にします。特に営業職となれば敬遠される代表的な仕事で、そこに「優秀な人材」がいるということは非常に恵まれた状況じゃないですか!良かったですね、とお声を掛けました。

しかし、この社長様のお悩みは優秀であるからこその悩みだとか・・・。聞くと、彼は優秀なだけに上司に相談することもほとんどなく、もちろん同僚や後輩にも相談することなどなく、ひたすら新規の法人開拓に明け暮れ契約を決めることに生きがいを感じているようだと。私も長年営業マンを経験し、朝から晩まで飛び込み営業をしてきましたので、見込客が増えて契約が取れる喜びは本当によくわかります。自分一人でできる仕事が増えると、かえって上司のアドバイスは鬱陶しく感じられ、自分が得意とする層のお客様を選び、自分流のスタイルで営業をしてしまいがちです。

しかし、経営者からみるとこれはかなりの大問題です・・・

実は多くの会社に共通する問題でもあるのですが、顧客は営業マン個人のファンであることが多く、彼が辞めてしまうと顧客も一緒にいなくなるケースが多いからです。しかも、社内では常に一匹狼であるため、同僚や後輩とツールやノウハウの共有をすることもなければ、組織として動くこともしないために彼の顧客は彼にしかわからないのです。また、チームで顧客のフォローをするといった体制もなく、会社にとっての顧客というよりも個人にとっての顧客という色合いが強いのです。

ただ、とかく「契約をとる営業マンにはものが言いにくい」と遠慮してしまう上司や経営者も多く、特に売上が伸び悩んでいる時期であれば尚更大切にされてしまうため、営業の「個人化」は益々進んでしまいます。

確かに個人でできる仕事は個人でするべきですし、少人数の会社で無理矢理に組織化する必要はないと思いますが、個人化してしまうことの最大の問題は・・・「自社が選ばれた理由がわからない」ということです。逆を言えば、「選ばれない理由を知ることができない」ということにつながります。

経営計画を立てる時、右肩下がりの売上を理想とする経営者はどこにもいないと思いますが、対前年で例え1%でも売上を伸ばそうと思うと、現状の課題を少しでも改善し新たな動きを取り入れて行かなければなりません。この時に有効な考え方が“営業部の仕組み化戦略”です。目標達成のために何をすべきかを考える時、その企業にとって肝心要の営業部隊がどのような営業をしているのか、誰に向けてどうやって売っているのか、何が受け入れられ、また、なぜ断られたのかを知ることで、どこをどう伸ばせば良いかを知ることができるのです。多くの企業はそこを明確にしないままに大きな売上目標を立て、闇雲に売らせる営業スタイルになってしまっているため、具体的な戦略を立てることができず、結果、個人任せの営業に陥ってしまうのです。

“営業部の仕組み化戦略”とは、単なる営業部だけの問題ではなく、経営計画を達成するための大切な方向に導いてくれる母艦なのです。

皆さんの会社には、全社一丸となって邁進できる具体的な戦略はありますか?

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