変化をプロデュースする
まだそれほど実感が伴わないせいか、報道では事実関係が伝えられるところまでに止まっていますが、コロナ禍の収束はかなりの確度で見えてきたように思われます。理由はワクチンの輸入が順調に進んでいることで、最新の実績値についての正確な数はなかなかわかりにくいのですが、夏までにある程度のめどが立つところまでは進んできたのではないでしょうか。
巷間よく言われるのはオリンピックと総選挙ですが、そこから逆算すると選挙の行われる9月もしくは10月までにはワクチン接種がある程度の範囲まで進み、自民党が選挙で勝てる目算が立っているはずである、というシナリオが見えてきます。ここではそれを「収束モデル」と呼ぶことにします。
報道はワクチン接種について、つながらない予約システムや接種会場での不手際、突然のキャンセル対応が上手く行かなかったことなど失敗にばかりスポットライトを当てますが、ビジネスの視点からみた関心は「収束はいつなのか」「どのように収束するのか」「収束中・収束後の市場はどうなるのか」さらに厳しい状況にある場合は「自分のビジネスはそれまで持つのか」となります。
正確な数字は出せませんが、このところまた閉鎖や廃業というニュースを目にするようになったのは、収束モデルに関する情報が集まって判断がある程度固まり、客観的な意思決定ができるようになったから、と言う部分もあると思います。
見えてきた収束モデルについて、具体的な収束時期や市場の変化は地域や業種によって異なるため、個別事情を加味しないと可視化するのは難しいのですが、そうであれば意図的に前倒しの営業活動や資金調達を計画することで、変化をある程度思い通りに設計できる余地が生まれてきます。
全くの零細企業であれば話は別ですが、多くのビジネスオーナーが地域の行政や金融機関と交渉チャネルを持っているはずです。たとえばそこで「わが社のポストコロナ事業計画」と言うようなビジョンを提示できるとすると、どのような反応が予想されるでしょうか?
選挙も絡んで、一日でも早く経済を活性化させたい政府の思惑が追い風となり、行政や金融機関は自ら奮い立つ事業家に対してさまざまな支援策や特例措置を用意しています。提示された事業計画について、それらをどのように組み合わせればより効果的な成果が期待できるのか、知恵は彼らの方から出てきます。よく「三人寄れば文殊の知恵」と言いますが、似たような格言は世界各国にあるそうです。
自らの知恵で変化をプロデュースしようとする経営者を、当社はいつも全力で支援しています。
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