拡大する「生活サポートビジネス」市場
いま、活況を呈している生活サポートビジネスに新規参入する通販会社が相次いでいる。
まず筆頭に上げられるのが、旅行通販でおなじみのクラブツーリズム㈱だ。今年6 月から、「生活サポート(家事代行)サービス」を開始しており、掃除・片付けや病院への付き添い、話し相手、家具の移動や電球交換といった、日常生活をサポートするサービスを提供している。いまのところ、対象エリアは東京23 区西部地域(練馬区、杉並区、中野区など)のみだが、順次、対応地域を広げていく見込みだ。
また、テレビ通販会社のQVCジャパンでも、6 月より「掃除代行サービス」を開始している。ハウスクリーニングを手掛ける業界トップクラスの長谷川興産の家事代行サービスを固定価格でパッケージ化したもので、自宅向けだけでなく、プレゼントも想定した商品となっている。これは、ガスコンロの販売・取り付け、トイレリフォームに続く第3 弾のサービスメニューで、TVショッピング商品として安心感を訴求し、継続利用につなげていく狙いだ。
そして、ヤマトホームコンビニエンス( 物流通販大手ヤマトホールディングス傘下) でも、ハウスクリーニング、部屋の整理・収納、家財の移動といった、引越し事業との相乗効果を見込める「快適生活サポートサービス」を、昨年9 月から全国展開しており、さらに今年7 月からは、ネット通販企業向けに家電製品のリサイクル代行サービスもスタートさせている。
これらのちょっとした困りごとの解決や日常生活を支援する便利屋的な市場は、超高齢化や単身世帯の増加という社会環境を背景に、この10 年間で10 倍に伸びている。
これら大手企業の参入で、「生活サポートビジネス」は、ますます拡大していくことになるだろう。
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