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社内独立店開コンサルタント

株式会社ストアブレインコンサルティング

代表取締役 

経営コンサルタント。アパレル、小売、飲食チェーン指導などに強みを持ち、店長再生から店舗最盛へとつなげていく独自の「社内独立店開」手法を指導する専門家。
自らは店舗を持たない「販売・運営」に特化した経営スタイルに、多くの異業種経営者、店長が注目。路面店から百貨店、都心型SC、郊外型ショッピングモール…など、多様なチャネルで成果を上げ、店舗の強みを引き出す天才と称されている。

先日、私がプロジェクトリーダーを務めさせていただいたオンライン新入社員研修が無事終了しました。研修は2日間(計16時間)すべてオンラインでの開催で、昨年11月より準備を始め、約6か月間のプロジェクトとなりました。

オンライン型研修の知識や経験はある程度持っていましたが、一から研修を作り上げるのは想像以上に大変な作業でした。メンバーの多大なる協力のもと、紆余曲折がありながらも、通常の研修よりもかなり準備に時間をかけることで徐々に形になり、最終的には受講生から概ね満足というフィードバックいただけるレベルになりました。この経験は個々のメンバーや私にとって今後への自信になったと感じます。

オンライン研修をつくり上げる中で最も気を付けたことは、受講生が受け身ではなく、積極的に参加できる双方向の形にすることです。Zoomで言えば「ブレイクアウトルーム」を活用することを念頭に置き、メンバーにも講義中に可能な限りグループワークを入れ込むことをお願いしました。

この1年のさまざまなオンラインセミナーや研修での経験上からも、単なる座学はリアル以上につまらないし、苦痛な時間になりやすい。これは皆さんもご経験があるのではないでしょうか。世間にはオンライン研修ノウハウもこの1年でたまってきており、これらを総合すると、オンラインの醍醐味はつまるところ「双方向性」に尽きると思っています。

今回の研修では、全体の3割以上の時間でグループワークや双方向のやりとりを行い、受講生全員が能動的に参加している場となりました。結果、アンケートでもグループでの話し合いや他社の受講生と交流できたことなどが好評で、今回の結果を踏まえ、次回はさらにグループワークの時間を増やしていきたいと考えています。

一方、新入社員研修という特性上、グループワークを仕切ることができる受講生は少なく、各グループに一人ずつファシリテーターを置く必要がありました。受講生の細かいケアという面では満足度も上がったと思いますが、研修「事業」としては課題が残りました。

ただ、課題は残りつつも、今後はさらに高い価値の研修をより効率的に提供できるノウハウが得られました。協会事業にも、自身のセミナーにも応用することができますので、自分にとってかなり大きな財産となりました。

そして一番勉強になったのは、準備の大切さです。当たり前といえば当たり前ですが、今回は先述のとおり準備に相当時間をかけました。が、接続テストやリハーサル等も念入りに行ったにもかかわらず、当日はトラブルが相次ぎました。致命的なものはありませんでしたが、通信や音声など細かいトラブルは頻繁に起こり、対応に右往左往し、冷や汗をかくことも何度あったかわかりません。

しかし準備を入念にやっていたからこそ、致命的なミスにはならなかったと思います。ある程度意識的、無意識的にトラブルを想定していたことで、多少の余裕も生まれ、焦って2次被害を生まない体制を維持できていたのだと思います。

今回は初めての試みで準備に時間がかかり、効率は良くなかった分、研修のクオリティは及第点を取れたと勝手に思っています。翻って、経営者として、これは新規事業でも共通する部分が多いと感じました。まずはやると決める。そして期限を決める。さらにできる準備はもれなく行う。可能な限りの事態を想定する。最初こそ採算は取れないかもしれませんが、後々はノウハウとなり長く使える武器となります。

結論として、まずは「やる」と決めること。やると決めたら最後まで徹底的にやること。誰が見ても当たり前のことですが、これが一番難しいのかもしれませんね。

 

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