緊急事態宣言下のホテル運営
先月の27,28日、自分自身および会社のビジョンをつくりあげるため、私が所属する日本CFC協会の合宿に参加しました。合宿地は熱海の予定でしたが、残念ながらこのご時世なのでオンライン開催となりました。ただ、せっかくの機会なので、より集中できる環境でと思い、自宅ではなく市内中心部のホテルに場所を移し参加しました。
これが私にとってはなかなかいい選択で、普段とは違う環境で実際に合宿に来た気分になり、合宿中のワークも相当スムーズに進み、今後のビジョンがはっきりと見えてきました。皆さんも機会があればぜひやってみて欲しい試みの一つです。さて、ということで今回のコラムはちょっと趣向を変えて、コロナ禍、特に緊急事態宣言下のホテルはどんな運営をしているのかをレポートしたいと思います。
私が宿泊したのは某航空会社系のホテルで、チェックアウトが18時までというゆっくり過ごせるプランを選択しました。チェックインはプラン上、14時から可能でしたので、早めに行ってラウンジで合宿の準備でもと思っていました。ところがホテルに入ると同時に半ば強引に係の方にスーツケースを奪われ(笑)、カウンターに連れていかれてしまいました。結局、宿泊客も少ないのか13時から入室できました。
その後室内でPCの設定などを行い、ほどなくしてオンライン合宿が始まりました。合宿中は先述の通り、非常に快適な空間で、さらに他の参加者の方々との交流により普段とは違う発想が生まれ、量、質ともに生産性の高いクオリティタイムが過ごせました。
で、ここまではいいのですが、この合宿を予定した時から一つの懸念がありました。それは夕食問題です。合宿初日は19時までの予定でした。しかし、熊本県独自の緊急事態宣言により、飲食店は20時までの営業、アルコール類の提供は19時までです。そもそも開けていない店も多い。しかも、ホテル内の飲食店は平日のディナータイムは営業休止している状況です。おまけにルームサービスも休止。
近隣にコンビニはありますが、気分的になにか違う(贅沢)。「さてどうしたものか…」と考えあぐねた結果、最終的には近隣のデパ地下で総菜を購入、少しでも上質な空間を演出するため、皿やワイングラス、カトラリー類をホテルからお借りし、何とか部屋で楽しむことができました。また、総菜を温める必要があるときは、従業員用レンジでよければ対応してくれるとのことで、感謝すると同時に、ホテル側もコロナ禍の運営には苦慮している様子が見受けられました。
世界的に人の移動が制限されている中、ホテル業界は厳しい状況が続いています。実際に宿泊客も相当少なそうで、私が宿泊したフロアも人影はなく、翌日の朝食会場にも2~3組しかいませんでした(ちなみに朝食は選べず、内容は和洋折衷、賑やかでカオスな感じでした)。稼働率はおそらく1~2割程度ではないでしょうか。
私がこの体験で感じたのは、厳しい状況下でもやれることはまだまだあるのかな…ということです。夕食については、ホテル側からの提案がもっとあれば助かりましたし、事前の電話での問い合わせも、何か要領を得ず、逆に少し不安を持ってしまいました。もちろん、やれることに限りはあります。こちらも無理は言えません。しかし、ピンチはチャンスで、こんな時に使うお客は、対応次第でさらに上得意になる可能性が高いのではないでしょうか。
人も組織も厳しい時、また困難な状況の時にその本質が垣間見えます。私も自戒をするとともに、今回の経験をしっかりと生かしていきたいと思います。
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