今年一年をいい年にするための社長の視点
新年明けましておめでとうございます。本年最初のコラムとなります。いつもお読みいただきありがとうございます。
さて、まだまだお正月気分が残る時期でもありますし、当コラムも明るくお正月らしい内容で書き進めたいところですが…なにやら世間では年明け早々緊急事態宣言が再発令なんてことも言われており、まだまだ先行き不透明な雰囲気が漂っています。
そんな中であっても、一年が切り替わったこのタイミングでは誰しもが「今年はいい年にしたいなあ」とか、「いい一年になるといいなあ」といった思いをお持ちになるのではないでしょうか。
「いい年になってほしい」というのはいささか運まかせ的な感じもしますが、しかし実際は多くの経営者がこの『運』というものを非常に重視されていることも事実です。
いくら能力があっても、どれだけ行動を積み重ねても、運が悪ければ何をやってもうまくいかないなんてこともありますし、逆によい機運をつかむことができれば、いろんな助けや後押しにも恵まれて、あれよあれよと物事がうまく進むということもあります。
もちろん、会社経営や事業運営をすべて運まかせにしてしまっては、これはもうあてずっぽうの経営というか、博打の類と変わらないことになってしまいますが、それでもやはり「運が味方する経営」と呼べるような、流れに乗った経営を進めていきたいものです。
では運を味方につけるために何かできることはあるのでしょうか? 勝負の世界では「験(げん)担ぎ」を実践している人も多いですね。とある勝負師は「嘘をつくと運が落ちるので普段は絶対に嘘をつかない」と言っていました。もちろんこういった験担ぎは効果が証明できるものではありませんが、それによって意思が固まったり自信が持てたりするのであれば、やって損はなさそうです。
しかし、ここではもう少し論理的で再現性もありそうな「運を味方につける方法」についてお伝えしたいと思います。実はこれは、当社が関わらせていただいている、経営がうまく行っている会社に共通した特徴でもあります。
その方法とは、「意識を外に向ける」という習慣です。
意識を外に向けるとは、社内ではなく社外、つまり顧客や市場・業界に目を向けるということです。
なんだ、そんなの当たり前じゃないか…と思われたかもしれまんが、この当たり前のことができないがゆえに「運に味方されない」企業が非常に多いのです。
いい会社を目指そう!
社員のモチベーションを上げよう!
働き方をよくしよう!
年商○○億円を目指そう!
どれもいいことのように聞こえますが、これらの目的が「社外」、つまり顧客貢献の意識から出たものでなければ、おそらくうまくいくことはないでしょう。いくら社内をいろいろ変えたとしても、それが顧客に刺さるものになっていなければ当然ながら顧客からの後押しを受けられるはずがありません。
逆に、もっと顧客に貢献できる方法はないか?と知恵を絞って実践を繰り返す会社は、これまた当然ながら「(顧客や社会にとって)いい会社」となり、世の中に必要とされることから必然的に業績向上やモチベーションアップにつながっていきます。
運が味方する経営というのは、結局のところ「顧客に味方される経営」ということではないでしょうか。いまだ満たされていない顧客の困りごとや潜在ニーズを捉え、そこに手を差し伸べていけば、必ず顧客は返してくれます。顧客に愛される経営となります。
日本には昔から「お天道様が見ている」という表現がありますが、世の中に働きかける姿勢を持ち続けたならば、きっと見ている人は見ていて、思わぬ応援を得ることにつながるはずです。その波が大きくなれば「運に味方される経営」となることは間違いありません。
今年もまだまだ先行き不透明ではありますが、こんなときこそ世の中は「新しいなにか」を待ち望んでいます。
今年の干支は「丑(うし)」ですが、正確には今年は『辛丑(かのと・うし)』といって、
「辛(かのと)」=痛みを伴った終わり
「丑(うし)」=新しいことの始まり
の組み合わせの年だそうです。
つまり今年は、時代にそぐわなくなった何かを思い切って捨て去り、そしてこれから求められるであろう新しい道を進んでいくための、またとない絶好のタイミングということです。
これまで通りにやっていたのでは、それこそ「痛みを伴う強制終了」となってしまう可能性もあります。時代が大きく動いている今、経営者はまっさらな心で「外」に意識を向け、その使命を果たすことが求められています。
当社も、そんな「世の中に心から求められる」企業づくりをこれからも全力で応援していきます。2021年も、どうぞよろしくお願いいたします!
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