仕組みづくりと、もう一つ大切なこと
コロナ禍でも前年比100%を超える好調な店が顧問先にはあります。
それらのお店には、共通して行っていることがあります。
1つは、1年前以上から出前・宅配・デリバリーの仕組みを作ってきたことです。
緊急事態宣言が発出された2020年5月には、出前・宅配・デリバリーの売上は前年比200%以上になり、来店売上の減少分もカバーしました。
しかし、業績を維持できているのは、出前・宅配・デリバリーの仕組みを作っただけではありませんでした。
そのことは来店の売上にも影響し、6月以降は来店客数も戻ってきています。
出前・宅配も、来店も仕組みを作って行くことも大切です。
仕組みとともにもう一つ売上を伸ばしていくために、こんなときだからこそ大切にすべきことがあります。
同じようなことを先日あるセブンイレブンに行ったときに体験しました。
ハンカチを忘れて、コンビニならば売っているだろうとセブンイレブンに立ち寄りました。
しかし、ハンカチを探してもみつかりません。
店員さんに聞いても、ないようでした。
仕方なく別の店を探そうと店を出てしばらくした後「お客様~っ、ありました~」と店員さんが走って追いかけてくるではありませんか。
「すいません、ハンカチありました」と言われて店に戻ってみると、棚の一番下に隠れるように1種類2枚だけハンカチがあったのです。
そして「お気に召さなければ、お買い上げ頂かなくても結構です」とまで店員さんは言ったのです。
もちろんハンカチは買いましたが、今までコンビニでここまでしてくれた店はありませんでした。
多くのコンビニでは「棚になければないです」とぶっきらぼうに言われるのが関の山です。
このときに感じたのは、セブンイレブン自体は仕組みがきちっと完成されています。だからコンビニ業界ではNO.1なのでしょう。
その上、お客さんに対してのこんな行動をしてくれたら、その店のリピータになることは間違いありません。
そうです。
仕組みとともにもう一つ大切なのは、お客様の満足なのです。
満足度が高いからこそ、リピーターになり、店のファンになってくれます。
当たり前のことですが、とても忘れやすいことなのです。
忙しいときはもちろん、客数が少ないときこそ、今一度、店のスタッフの意識が、お客様が支払う対価以上の満足を与えらているのか、を確認する必要があります。
出前・宅配・デリバリーではお客様と接する時間は少ないですが、
・価格以上の商品を届けること、
・配達時間を守ること、
・自店デリバリーであればお届け時の接客など、
全てにおいてお客様が満足されているでしょうか。
来店であれば、
・店内がきれいであること、
・あいさつができていること、
・接客が気持ちよいこと、
・商品に価値があることなど、
会計時に笑顔でお帰りになっているでしょうか。
年末年始の繁忙期は、つい作業に追われてしまい、商売の基本である「お客様の満足」をないがしろにしてしまうこともないとはいえません。
社員はもちろん、アルバイトまで含めて全員が、お客様が満足するためにはどんなことをすれば良いかを、もう一度見直す必要があります。
お客様に満足してもらうために、自分が何ができるのかを、書き出してみる、そんなことで気づきを得ることが、行動へと移っていきます。
そしてそれが会社や店のカルチャーへと昇華していき、強い会社・店のベースになります。
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