潰れない会社にするために不可欠なこと
12月も半ばを過ぎ、いよいよ年の瀬。ウィズコロナの世界も当たり前の景色になっていて、世の中の潮目が変わってきていることを肌で感じている社長も多いのではないでしょうか。
ちょっと前までは、「コロナ禍だから…」という前提が当たり前のように通用していました。周囲を見渡せば、どこもかしこも右往左往して、慌てふためいている。そんな状況でした。
ところが、最近では、もうコロナ禍は「当たり前」。第3波がきているとはいえ、経営の世界においては、コロナ禍を理由とした「経営不振」・「経営悪化」も通用しなくなってきています。
春先は、いわゆるコロナ融資の審査も甘く、ある意味誰でも手を挙げれば借りれる状態でした。
ところがここ最近は、「ほんとうに返せるの?」「返済原資はあるの?」という当たり前のことが問われるようになり、言ってみれば「返せそうにない人には、もう貸せないよ…」という風潮にシフトしてきています。
それはなぜかというと、政府の財源的な問題ももちろんあるかとは思いますが、どんなに大打撃を受けた業種・業態でも、再起をかけて、徐々に勢いを取り戻しつつあるからです。
小手先のテクニックに走らず、自社にとって本当に重要な課題と向き合い、しっかりと踏ん張った会社ほど、逆境を乗り越えてむしろプラスに転化していってるからです。
例えば、営業マンであれば一昔前までは「フェイスtoフェイス」が当たり前でした。そのため、非常に営業効率が悪く移動交通費もかかり、商圏も限られます。
その上で、今の状況を逆手にとり、オンライン商談で全国展開を果たしたり、自社の無駄な資産・業務などの断捨離を行い、筋肉質な財務構造・収益構造に生まれ変わったり。そんな会社はたくさんあります。
もし、「まだコロナ禍だから仕方ない」と社長がのんびりと構えていたら、あっという間に、自社だけが時代に取り残されていた…という状態になりかねないのです。
どんなに大変な経営環境下であっても、勝ち残っている会社は、コロナが前提の時代を受け入れ、柔軟にやり方を変えているのです。
大切なことなので、あえて申し上げますが、社長の仕事は、どんなことがあっても絶対に潰れない会社にすること。だからこそ、なんとか踏ん張って、なんとかするのです。
しつこいようですが、会社の未来を切り拓き、社員や家族の未来を守ることができるのは、「社長だけ」です。
自社が置かれている現実から逃げずに、ちゃんと真剣に向き合い、根本的な課題解決のための一手を打っている会社なら確実に再起できます。
それにそもそも、再起のスピート自体も早いものなのです。誤解を恐れずに申し上げるなら、会社の経営、特に同族会社の場合は、会社が潰れるのも、生き残るのも全ては社長次第なのです。
もし、自社の経営状態が世の中の流れや経営環境によって大きく左右されてしまったり、自社の売上や利益・現金などを社長自身が本当の意味でコントロールできないのであれば…。
それは、間違いなく社長自身が「わかっていないことが、わかっていない」という状況です。これは、断言します。
社長が自社の現状を正しく認識して、その上で根本的な課題解決をしていれば、間違いなくお金が残る会社になりますし、当然、潰れない会社になります。
その一方で、社長が表面的な対処療法や目先のテクニックなど、見当違いなことばかりに時間と労力を費やしていれば、当然、お金は残るどころか出ていく一方です。
社長の仕事は、強く永く続く会社づくりをすることです。
あなたは、社長として、どんな未来をつくりたいですか?
ダイヤモンド財務®コンサルタント 舘野 愛
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