出前宅配は時間ビジネス
出前宅配ビジネスでは、販促コストを掛けて、お客様から電話やネットを通じて注文をいただきます。さて、注文をしていただいたお客様は、注文をした後にはどう思っているでしょうか?
注文後のお客様の反応には、大きくわけると3通りのパターンがあります。
1つは、お店のことが気に入り、これからも注文しようと思っている「満足層」。
次が、そのお店に可も不可も感じず、「まあ、こんなもの」と感じる「一般層」。
最後は二度とこんな店に注文をするものかと怒りが込み上げてくる「不満層」。
一番の問題は「不満層」です。コストを掛けて獲得したお客様をみすみす逃がしてしまうどころか、ネットなどを通じて悪い口コミを広めることにもなりかねません。
では、不満層を生み出してしまう原因はなんでしょうか?
出前・宅配ビジネスにおいては、自宅にいながら良質のサービスを受けられることは勿論ですが、約束の時間通りに届けてもらえること、少しでも早く配達してもらえることも非常に重要なポイントです。
出前館などのサイトで悪い評価が付けられているのは、配達時間に遅れたことが大多数を占めます。(現在、出前館のサイトでの悪い評価は、一般のお客様からはアクセスできないようになっています)
自宅や会社で大切な得意客をおもてなしするために出前・宅配を注文して、時間通りに届かなかったときのことを考えれば、もてなす側の冷や汗とイライラは簡単に想像できるでしょう。そうなれば、その店に対する評価は当然に下がってしまいます。
空腹時はイライラが募りやすいので、お客様はいつも以上に怒りを倍増させます。
その場で怒ってくれたり、クレームの電話をいただければまだ救いはあるのですが、お客様の90%以上は、店には何も言わずに、「もう二度と注文なんかするものか」と固く決意をして、お店から去ってしまいます。これが「不満層」を増やしてしまう最大の要因です。
店としては、お客様を逃がしたくないし、何とか早く届けたいという思いもあって、お届け時間を少なめに言ってしまうことがあります。店としては嘘をついたつもりはないのですが、結果的には約束の時間には届けられません。
その場しのぎをしてしまったために、「不満層」を増やしてしまう原因を店自身が作り出しています。
お客様の立場で考えてみてください。お届け時間を40分と言われたのに、30分遅れて届いた場合と、注文の段階で、お届け時間70分と言われて納得して、時間通りに届いた場合。どちらが、店に対する不満を持つでしょうか?
配達時間を短縮するためには、製造・配達のシステム化とコミュニケーションなどが必要なので、システムを作るまでには時間が必要です。
しかし、今すぐ出来ることがあります。それは、配達時間を正確にお客様に伝えることです。
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