ハラスメント予防で成長できる会社と出来ない会社の違い
当社には日頃より、社員が辞めずに活躍する会社づくりを目指す中小企業のオーナー社長より、「今いる社員が日々、仕事を通じて成長し主体性を発揮する」人材育成や「今いる社員同士が、協力、団結してチーム力を発揮する」組織風土づくりに関する様々なご相談をお受けしております。
今年の6月から大企業に義務化されたパワハラ対策。これまであまりハラスメント予防に力を入れていなかった企業でも、経営者や人事責任者の意識も変わり、まずは研修実施や相談窓口の設置などから対策を始めようと様々なご相談やご依頼が確実に増えてきています。
ハラスメントハラスメントの問題
実はハラスメント事案が一度発生すると、ハラスメント行為を受けた被行為者へ心身状態へのフォローや行為者への聞き取りと適切な対応、またハラスメントが起きた職場全体の環境改善など、企業が行うべきことは膨大な量になります。
しかも、顧問弁護士や産業医などの専門家への相談も発生すれば、行為者と被行為者だけではなく、まさに多くの人間が関わることになり、人事のハラスメント担当者自身が疲弊してしまうという事態も起こり得るのです。
さらに今、多くの経営者の頭を悩ましているのが、何でもかんでも、「それってハラスメントですよね」と訴える行為で、ハラスメントハラスメントとも言われています。
実はこのような職場には必ずと言っても良いほど、良好な人間関係とはほど遠い、コミュニケーション不足をはじめとする、長年に渡って築かれてしまった「人間関係の悪化」が存在しています。
職場に根付く不信感と人間関係の悪化
もう少々詳しく説明しましょう。
人格否定や長時間による執拗な叱責、または身体的暴力などの明らかにパワーハラスメントと思えるような言動ではなく、「時間内に仕事を終わらせてください」とか「週3回はシフトに入ってください」という指導ですら、言った側が不機嫌な口調だった、仕事量を知らない立場で偉そうに求めてきて腹がたったなどの言った側と言われた側との「関係性」の問題であることが多いということです。
つまりは、ハラスメントを啓発し、予防し、適切に対処するのはもちろん大切なのですが、職場に根付いてしまった「悪い人間関係」「信頼できない人間関係」こそを改善していかなくてはいけないのです。そこにいち早く気づき、良好な人間関係を構築していくことこそ企業が最も力を入れるべきことなのです。
ハラスメント防止の本当のゴール
起こってしまったハラスメントの対応をすることだけではなく、ハラスメントが起きない予防対策をしっかりとすること。そして、予防の中には、必ず、職場内の良好な人間関係構築の施策を徹底することが重要だと考えています。
良好な人間関係に欠かせないのが、良質なコミュニケーションです。最近では、テレワークも増え、リアルでのコミュケーションが減少しています。ですが、コミュニケーションはリアルだけではありません。様々な工夫をすることで、対処することが可能です。
そして、経営者には決して忘れて欲しくないのが、ハラスメント防止をする本当のゴールが何かということです。義務化になったから仕方なく行うのでは会社の存続や成長は難しいでしょう。
ハラスメントを徹底予防して、社員が辞めない会社、社員が定着して活躍する会社、そして人材を最大限に活用して業績が伸びる会社を作ることをゴールにぜひ、今からハラスメント対策に取り掛かってください。
ハラスメント予防で成長できる会社は、ゴールを見据え、社内コミュニケーション活性化にも積極的に取り組んでいるのです。成長企業のゴールは良好な人間関係と良質なコミュニケーションづくりで社員と会社が成長することなのです。
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