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目標は徹底的に細分化

SPECIAL

社内独立店開コンサルタント

株式会社ストアブレインコンサルティング

代表取締役 

経営コンサルタント。アパレル、小売、飲食チェーン指導などに強みを持ち、店長再生から店舗最盛へとつなげていく独自の「社内独立店開」手法を指導する専門家。
自らは店舗を持たない「販売・運営」に特化した経営スタイルに、多くの異業種経営者、店長が注目。路面店から百貨店、都心型SC、郊外型ショッピングモール…など、多様なチャネルで成果を上げ、店舗の強みを引き出す天才と称されている。

経営者の方とミーティングをするたび頻繁に感じることは、大まかな売上目標はあってもそれを客数や商品、あるいは個数単位に目標をブレークダウンしている会社の少なさです。

つまり細かく数字を追っていない。なので現場のスタッフは「もっとこの商品を売りたい」と言う気持ちがあっても、そもそも今、何が何点どういうお客様に売れているのか、を把握していないので、何をどう頑張ればいいのかわからない。 

例えば居酒屋で「もっとビールを売りたい」と言っていても、今ビールが何杯出ているのか、1日あたりの客数やそのうちビールを頼む割合がどうなのか、何と一緒に頼まれるのか、客層はどうなのか、天候は関係あるのか、曜日は、など把握しなければならないデータは山ほどあります。

ですが、そういうデータを持っていないか、あるいは持っていても全く使っていない。で、とりあえず店内にPOPを貼って、晩酌セットでもつくる。そしてホール担当者が闇雲にビールを勧める。こんな感じでビール売上増戦術は進んでいき、大した成果もでないまま自然消滅します。で、忘れたころに同様のキャンペーンが張られる。

居酒屋のビールを例に挙げましたが、同じような「労力の浪費」はあらゆる業種業態で見られる現象です。売上を上げるために、思い付きで販促めいたことを行う店舗は後を絶ちません。 

今はPOSレジで簡単にデータが収集できます。でもなぜかそのデータを活用しない。そんな店が多いのも事実です。だから細かな目標が立てられない。売上を上げていかないとマズいといいながら、これまでにやったことの繰り返しで頑張った気になり、結局成果は残せない。「色々やっているんですけど、なかなか数字が上がってこないんですよね」ともよく聞きます。実際はやっていないか、やったとしても効果のない以前の施策の焼き直しと繰り返しです。客観的に見れば、売上が上がらないのは明白なのです。

また、冒頭のような、細かな数字にブレークダウンした目標を持っていない店舗に限って、ミーティングにて「今聞いたことは大体やっている。効果がないからやらないだけ。」とも言われます。これはとんでもない勘違いであり、先入観や固定観念で凝り固まっている状態と言えます。さらに面倒くささも加わり、行動に結びつかない状況が強化されます。 

店舗型ビジネスでは、何をするにせよ、まずは店舗の数字を正確に把握することから始まります。例外はありません。そして昔と比べればデータは簡単に集まります。つまりすぐ動けるのです。経験からくる勘は非常に大事な能力ですが、いずれ陳腐化します。しかしデータは嘘をつきません。どんな時代でも信用できる数少ない経営者のための武器なのです。ぜひ今すぐ、レジからデータを取り出し、確認してみてください。必ず新たな発見があります。

 

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