顧客視点、会社視点
1枚のチラシがポスティングをされていました。
9月の4連休を狙った販促であることは間違いありません。
出前・宅配・デリバリーが伸びていますが、販促はネットが多くなり、新聞折込チラシやポスティングは少なくなってきています。
それでも、チラシの効果はあなどれません。
ネットはスマホやパソコンを見なければわかりませんが、チラシは手に取った段階で店と商品がお客様に伝わります。
他店のチラシが少ないことに加えて、コロナ禍になってから以前に比べて、チラシの反応率は確実に上がっています。
もちろん、ネットでも販促を利用してですが。
ただ、今回入ってチラシやけに大きかったのです。
手に取ったときは、A5サイズでしたが、広げてみるとA2(42cm×59.4cm)の一枚物です。
そして、店名は今までに聞いたことがありませんでした。
「宅配専門」となっているものの取り扱っている品種は多く、印刷のクオリティは高かったので、新しい店舗ではなく既存の大手だろうと思って調べてみました。
ネットで検索し、住所から検索をかけたら、やはり大手の居酒屋チェーンでした。
ただ、この大きなサイズのチラシは、いちいち広げなければならず、正直なところお客様の立場からはとても見にくいのです。
チラシを1枚物にすれば単価は安くなるのですが、その分だけ見にくくなります。
見にくくなれば商品も選びにくくなるのは当然のことです。
顧客視点で、お客様が選びやすくするには、チラシも違った方法もあったはずです。
今までの経験でいえば、会社の都合ではなく、お客様の見やすさ、選びやすくしただけで売上は1.2倍以上になります。
私なら別の方法でチラシを作ります。
宅配のみ1店舗で、年商1億円の達成をご支援した経験がありますから。
さらに、このチェーンだけでなく、宅配代行から自店デリバリーにした寿司のチェーンもありました。
この店もネットに掲載されているチラシを見ると、とても勿体ないことをしています。
チラシの作り方というのもそうですが、商品の提案の仕方がとても下手くそです。
寿司の盛り込み方が汚く見えてしまっています。
その上、商品写真に比べて、価格が非常に高く感じます。
宅配をする場合、デリバリーコストが掛かりますから、ある程度値段が高くなることも相方がありません。
しかし、宅配コストが掛かるからと企業目線で価格設定をしては、売れません。
この会社も顧客視点を忘れて、会社視点に陥っています。
出前・宅配・デリバリーでも、顧客視点を忘れたら売れません。
新たに出前・宅配・デリバリーに参入する企業も個人店も多くなっていますが、来店とは売り方が全く違います。
それを理解せずに出前・宅配・デリバリーを行っても、売上も利益もでません。
出前・宅配・デリバリーに30年以上、メニュー制作やコンサルにも15年以上に携わってきたからこそわかるのです。
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