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社員の成長の前に定着が必要です

SPECIAL

人事制度コンサルタント

株式会社ENTOENTO

代表取締役 

会社を成長させる人事制度づくりで、700社以上の指導実績を誇る日本屈指のコンサルタント。日本の過去50年間の人事制度のつくり方とは異なり、経営者の評価と賃金の決め方を可視化してつくる画期的な人事制度は経営者から大きな支持を得ている。

「先生、どうして中小企業は定着率が低いのでしょうか? 中小企業だからでしょうか?」

これが私にとって一番残念な相談です。どうして中小企業だと定着率が低いのでしょうか?

「賃金が低いから」

「雇用条件が悪いから」

「福利厚生が悪いから」

「休みが少ないから」

「残業が多いから」

これらは全部勘違いです。まずは、中小企業だから賃金が低いというのはほとんどが間違いです。

実際に賃金が低いとすれば、継続して収益を上げることができないことの結果であることは確かでしょう。企業規模は無関係です。ましてや、賃金を出したくないというわけではありません。賃金を出したいと思っている経営者はたくさんいます。ただ、継続して業績を上げる方法を知らないだけです。

その一番大切なことは、全ての社員のやっていることの毎日の共有化です。このデイリーマネジメントをすることが業績を上げる最も簡単な方法です。マネジメントサイクルを1年間で365回転させるのです。通常の30倍の速さです。

それによって、業績が向上し、多くの(残念ながらその割合は減ってきたと感じています)経営者は社員の物心両面の豊かさ、昇給・賞与をたくさん増やそうと考えています。業績の向上と昇給・賞与を連動したいと考えている中小企業の経営者が確かにいます。

それはその会社の人事制度を見ればハッキリと分かります。「昇給・賞与は頑張ったら出す」ではなく、「業績が良くて社員が成長したら昇給・賞与が増える」ことが人事制度の中に明示されていればいいのです。

経営者のその考え方が可視化されていないために、実は多くの中小企業の社員は「誤解退職(R) 」してしまっています。

社員を大切にし、そして成長させ、業績を向上させたら昇給・賞与をたくさん出してあげたいと思っている経営者のいる中小企業を辞める社員は、誤解して退職しているのです。残念で仕方がありません。

その会社であれば、40年間継続して成長することができたでしょう。全社員が継続して成長することになったら、その社員の賃金は間違いなく上がっていきます。結果として休みも増え、残業せずに収益を上げることも可能になるでしょう。

今、誤解して退職している社員を食い止めるたった一つの方法は、経営者のその想いを人事制度の中に可視化する以外にないのです。

間違っても、賃金が低いから社員は定着しないという経営者の誤解を払拭し、自分の考え方を可視化することがどんなに業績を向上することになるか、今まさに実践する時が来ました。

 

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