新商品は本当に必要?付加価値のつけかたで変わる価格に注目しよう
「今までの物が売れなくなったので、新商品を考えているんです」
濁流のように新しい価値観が押し寄せてくる昨今、今まで売れていた商品が突然売れなくなることもあるでしょう。商品自体の機能が落ちたわけではありません。消費者の意識の持ち方が変わったせいです。
これに何とか抗うために新商品の開発を行っている会社もありますが、その前にやっていただきたいことがあります。
今回は新商品開発の前に行いたいことについてお話していきましょう。
■どの部分が時代にそぐわなくなっているのか確認
新商品の開発の前にやっていただきたいことの一つ目が、あなたの会社の商品やサービスのどの部分が時代にそぐわなくなっているのかを見極めることです。その部分を確かめてからでないと、どれだけ新商品を開発したとしても時間と共にすぐに廃れてしまうでしょう。
ただし、流行に乗るだけ乗ったあとすぐ撤退するつもりであれば、この確認は必要ありません。しかし、長く愛される商品を開発するのであれば、必ずやらなければならないことです。
例えば炭。昔は料理をしたり暖を取ったりと生活を送る上でのエネルギーとして欠かせないものでした。ですが、ガスや電気などの新しいエネルギーにその地位を奪われてしまいます。ガスや電気の方が手軽に使えますし、火事の心配も少ないところが消費者に評価されたのです。
エネルギーとして考えると、炭はガスや電気に完敗です。どれだけ「炭は日本のエネルギーを全力で支えてきた!」と力説したとしても、目の前の手軽さから消費者は逃れられません。楽ちんな方がいいのです。
それでも、炭は今もホームセンターなどで販売されています。これはなぜでしょうか。日常生活に炭を使っている人は少ないにも関わらず。
■炭が今も愛されているのは、着目点を変えたから
ガスや電気にその地位を奪われた炭。今も愛されている理由は様々です。まず、炭火で焼くと肉や野菜も美味しくなります。煙の香りと炭火の持つ遠赤外線効果が、素材の旨味を引き出すようです。
それに炭は脱臭効果もあります。部屋の中に置いておくだけで、気になる臭いを吸着してくれるとのこと。歯磨き粉や石鹸に混ぜ込まれることもありますね。吸着という点に着目して、体内をキレイにするサプリメントの原料に使われることも。
炭は時代にそぐわないからといって、リニューアルしたわけではありません。昔から変わらない姿です。それだけなのに、着目点を変えるだけで長く日本で愛される製品になったのです。新しい地位を築きました。
あなたの会社の商品やサービスも、時代にそぐわない部分だけに着目しないでください。その部分は改良の余地のある部分。切り捨てるのではなく、時流を読みながらできることを考えていきます。
そして、商品やサービスの根本的な効果や効能について考えてみましょう。炭のように活用法はたくさんあるかも知れません。本当に使い方はひとつでしょうか。もしかすると、既存客は会社が推奨している方法以外で使っているかも知れませんよ。それも調べてみましょう。
■自社商品をブランド化するための付加価値
一言で「炭」といっても、様々なものがあります。有名どころでは備長炭がありますね。叩くとキーンと良い音がするほど詰まっているので、じっくり食材に火が通せると人気ブランドになりました。
これほど有名な備長炭も、その価値を知らなければただの炭と同じです。けれど、価値を知っている人にとっては、ホームセンターに並んでいるただの炭と同列にはできない物でしょう。
これと同じように、あなたの会社の商品も消費者に感じてもらえることを目指しましょう。付加価値があれば、他と同じとは見られなくなります。ただの炭から、ブランド炭の「備長炭」になれるのです。
付加価値が見つけられたら、新商品以上の利益を生み出す可能性があるのです。今、売れなくなっているとしても着目点を変え、付加価値を与える試みをしてみてください。ひょっとすると、多くの人を助ける商品かも知れませんよ。
そうなるためにも、売れなくなったからといって自社製品を否定しないでください。どの部分に着目すれば喜ばれるのか、どう付加価値をつけるかをじっくり考えていきましょう。
■付加価値によって価格は変わる
例えば同じ備長炭であっても、「名人の焼いた備長炭」と「素人が頑張って焼いた備長炭」では、どちらが高い値段がつくかは明白です。ですが、「素人が頑張って焼いた備長炭」もこの「素人」が有名アイドルであれば、値段は上がっていきます。
このように視点を変えるだけで、付加価値も変わってきます。必ずあなたの会社にも付加価値を与えるにふさわしい商品やサービスは存在します。それを見つけいきましょう。
もし、見つからないなら、ぜひ私にお声がけください。私なら第三者の視点で客観的にあなたの会社を見ることができます。社内から見えてこないものも、見えるのです。
私という存在を利用してください。それがあなたの会社の利益になることをお約束いたします。
最後まで読んでくださり有難うございました。
あなたの一日が素晴らしいものでありますように。
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。