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用途展開で知財ポートフォリオを構築する

SPECIAL

知財・ライセンスの収益化コンサルタント

株式会社 IPMaaCurie(アイピーマーキュリー)

代表取締役 

知的財産、マーケティング、マネジメント…を融合し、ライセンスによる収益を恒常的に得る仕組を創るコンサルタント。「見えない有益資産」である知的財産を見える化し、将来、億単位の収益向上に繋がる新たな収益力を引き出す独自の仕組みづくりに定評がある。

「後藤さん、この製品をどのようなお客様へ売り込むかを考えると、いろんな用途が出てきます。それに合わせて、権利範囲を拡張していきたいのです。」

これは、先日打ち合わせをさせていただいたお客様が打ち合わせの中でおっしゃった言葉です。

これは、先週ブログで書いた「製品改良と知財」の第2弾になりますが、お客様にヒアリングをしていくと、当初では想定していなかったニーズが発掘できたりします。

その一方で、このような意見もあります。

「この製品で特許を取得しても、少し構造を変えてしまわれたらすぐに回避できてしまう気もします。特許を取得する意味があるのでしょうか?」

これも確かにその通りです。例えば、当初考えていた構造や制御方法だけで特許を取得してもその権利範囲は広いものにはなりません。

費用だけかけて、狭い特許を取得し製品を開発しても、結局他社にヒントを与えてしまうだけで性能や価格で負けてしまう可能性が逆に高まってしまう可能性もあります。

その場合、どうすればよいのか?

一つの解決方法は、「技術の根本部分は変えずに、いろんな用途に応じて根本部分に付随する構造や制御方法の具体案を抽出し、特許に盛り込む」ことです。

技術の根本部分は、他社と差別化できるところですからここは変えない。その一方、用途が変わればそれに応じ周辺の構造や制御方法等は変えないといけないのが普通です。

それらをできる限り想定して特許の中に盛り込み、他社に取得されないよう網をかけるのです。

このような、「他社や用途を想定したポートフォリオを構築する」ことも知財取得に際しては考えるべき重要ポイントです。

よくよく検討してみてください。

 

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