「勉強会や研修に時間をかける企業は、人手を欲しがります。その理由は、ごまかしやすく、他人のせいにできるから!」
都道府県をまたぐ移動が可能となり、消費税がらみのキャシュレスの補助も終わり、ようやくふつうの環境にもどりつつある。と思いきや、今度は、東京都が「警戒レベル最高に」と またまた、ブレーキがかかりました。
協会団体の定例会議、見本市といったことがようやく再開したばかり、そこでの最新情報は、成長の源といった企業にとっては、またか…といった感じのことかと思います。
実際にやるべきことが決まっていれば、他社動向など気にしなくても、自社の生産性の推移をマネジメントすることの方が重要とわかるものです。そういう意味では、ここを分岐に、成長できる企業と、出来ない企業の差が広がっていくことになります。
先日も、とあるチェーンを訪問すると、「先生の言われる思想が、重要ですね。単にやり方を真似ただけでは、ダメだと分かりました」目下プロジェクト推進中の社長の一言です。
――――社長を中心に頑張って取り組まれているからに他ありません。さらに伸ばしてきましょう。とエールを送らせていただきました。
この企業、最初にお会いした時はリストラの真っ最中でした。
会議室のテーブルは老朽化で、契約書のハンコも押せない状態であったのを憶えています。今では、すっかり新しいものになっています。
月を追うごとに、店舗駐車場アスファルト修理、パソコン機器の刷新が進み、店舗看板や外壁塗装、昨年からは業績賞与の支給も実施。経営状態が良くなってきているのが伺えます。
では、どの企業も同じようにノウハウさえ教わりさえすれば、同じ結果になるのか?というと現実はそれほど甘くはありません。
たまにあるのが、業務改革プロジェクトを「勉強会・研修」といった緩いスタンスでやろうとすることです。そういった企業はノウハウを探ることに満足し、横展開どころか、最初の店舗すら結果がでないことが起ります。
一方で、このプロジェクトを「自社を題材にした壮大な実験」として取り組む企業は、桁違いに結果が変わってきます。そこには、過去の失敗を繰り返さぬよう、絶対に自分のものにするといった揺るぎない信念があるからです。
「灯台下暗し」という言葉にあるように、人は身近なことには案外気がつかないもの。実際に進めていくと解ることは、その答やヒントは、その会社の中にたくさん隠されています。
例えば、店舗では人事異動があっても、商品は日々発注され、売場に並びます。時間が来れば清掃スタッフが床やトイレを清掃してくれます。何も言わなくても新聞折り込みチラシが毎週訴求されます。
これは、本部の主管部門が仕組みをつくり、店舗がそのとおりに動けるようにしているからにほかありません。その仕組みに乗って運営されていることで、運営部長や店長は、店舗指導をすることが出来る訳です。
業務改革も同じで、人時売上を自律改善できる店を、10店、20店と増やしていきたいのであれば、店舗業革改革部門の組織化は、必須ということになります。
こう言いますと
「本部人員は少ない方がいいのでは」という声が聞こえそうですが…
今だから言えるのですが、前述の企業も、かつて「本部人員は増やさない」といった思想がありました。ところが進めていくうちに社長ご自身が途中で気づかれ、「いやいや、あのままやってたら大変なところでした」後で笑い話になった経緯があります。
なんでもそうですが、新たに始まる事業の先行投資は必須であり、業務改革もその例外ではないということです。さらに申し上げると、成長チェーンほど、これ以外にも数多くのプロジェクトを走らせていることから、その他チェーンと格差がさらに広がるのはこのためです。
人口増の頂点のバブル崩壊後と、人口減少時期における、チェーン経営本部の役割は全く変わってきていています。
バブル崩壊後、チェーン各社は本部を中心にとしたコスト削減策として、店に多くの人を出したことから、店舗は自然と人海戦術に依存するようになっていきました。
その十数年後、少子高齢化による、賃金高騰を目の当たりにし、人海戦術を見直す動きとなり、各社生産性に着目するように変わってきています。
ところが、人時売上を上げるため、定着化した人海戦術を変えるのは、想像以上に難しいということです。無理に人を減らそうとすれば、抵抗勢力にあい、これ見よがしに収益悪化を引きこ越される可能性があるということです。
それを 解決していくのが業務改革部であり、商品部や施設部といった主要部門と並び、今後大きな役割を担うようになるということです。
詳しくはセミナーでお伝えしていますが
大事なことは、社長率いるプロジェクトに英知を結集し、生産性の高い店舗を作り上げることです。そこで仕組みが出来た段階で、作業指示書の活用法や、非効率業務改善手法といったことについて、横展開をしていくことになります。
この作業指示書で一人一人の動きをガラス張りにすることで、作業をごまかそうとする人や、作業の遅れを人のせいにするといったことが掌握できるようになります。
ありそうでなかった「作業指示書」これが使いこなせることで、人時売上の二けた以上の改善は十分見込めるものだからです。
さあ、貴社では、まだ、「人海戦術ための勉強会や研修」を続けますか?それとも、「企業発展の時間」を創ることで成長の道筋を見いだしますか?
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