これからの時代に「差別化できる企業」と「埋もれる企業」の違い
先日、ある経営者から相談です。
「競合他社が値段を下げてきたので、うちも下げざるを得ませんが、この先体力が持ちません。」
あらゆる業界で価格競争は激化していますが、何故、このような価格競争時代になってしまったのでしょうか?
サービス業に関していえば、戦後の高度成長期に、企業はそれまでバラバラだったサービスに対して、平準化を図り、効率化することでシェアを獲得することを主軸とした経営を行ってきました。
その代表格がファストフードやファミリーレストランですが、全国どこでも、同じ価格で、同じメニューを、同じ品質で提供しました。
これにより、各店舗で仕入れから仕込み、調理まで行っていたところから、セントラルキッチンである程度の行程までは行い、店舗での調理の簡素化、マニュアルの徹底により、サービスの平準化を促進しました。
これによって事業伸長を図りシェアを拡大していきました。
しかし、21世紀に入り社会は成熟化します。消費者の価値観も多様化し、それに対応する様々な業態ができ競争も激化していきました。
それにより定型型の平準化したサービスの優位性が薄れ、それぞれの消費者のニーズに応えていく適応型サービスの必要性が増してきました。
一方で、企業間の切磋琢磨により商品(ハード)による差別化が困難な時代となってきました。
つまり、商品に違いを見い出せない消費者は、「価格」で購入するかどうかの選択をするようになり、価格競争激化に陥ってしまったのです。
まさに、今回の経営者からの相談は、他社と商品の差別化ができないが故に起こっている事象です。
それでは、どのようにすれば競合の中に埋もれないで、他社と差別化できるようになるのでしょうか?
そのポイントとなるのが、ソフト、サービスでの差別化です。
前述のようにモノや機能で差別化することが困難な現代において、如何に「接客・サービス」を磨いて付加価値を高めて差別化できるかが重要です。
ある方からこんな話しを聞きました。
「自分は数あるコンビニの中で、必ず毎日利用するコンビニがあります。そのコンビニと他のコンビニとの違いは、私たちお客様をお迎えする姿勢が他と全然違うんです。
入口の外には掲示板が置いてあり、定員の手書きのメッセージが書いてあったり、気持ちの良い挨拶、自分の吸うタバコの銘柄も覚えてくれています。」
また、スターバックスコーヒーも最近、夜のサラリーマンのひとり利用が増えているそうです。
それは、スタッフから笑顔で「お仕事お疲れさまでした!」などの気遣いの言葉がサラリーマンの心に響き、スターバックスが居場所となっているとのこと。
このような事例からも、商品ではなく、お客様との信頼関係、顧客ロイヤリティを高めることが如何に差別化に繋がるかということを表しています。
このように、これからの企業が差別化をする上では接客・サービスを磨く必要があり、それも、上辺だけの接客・サービスではなく、利用されるお客様一人ひとりの事を想い、そのお客様の事を考えたサービス、つまり心が伴った「ホスピタリティ型」サービスが時代に求められています。
そのようなサービスを提供する上では、スタッフ一人ひとりの意識・人間力向上や、そのような顧客との向き合い方を大切にする企業姿勢や企業文化の醸成が重要となります。
弊社では、これまで様々な企業様において接客・サービスで差別化するサポートをさせていただいてきましたが、よりその重要性を実感しています。
あなたの会社は、「差別化できていますか?」それとも「埋もれていますか?」
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