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特許か?実用新案か?

SPECIAL

知財・ライセンスの収益化コンサルタント

株式会社 IPMaaCurie(アイピーマーキュリー)

代表取締役 

知的財産、マーケティング、マネジメント…を融合し、ライセンスによる収益を恒常的に得る仕組を創るコンサルタント。「見えない有益資産」である知的財産を見える化し、将来、億単位の収益向上に繋がる新たな収益力を引き出す独自の仕組みづくりに定評がある。

「後藤さん、この技術は今般のコロナ対策として利用可能なのですが、特許で出すべきでしょうか?実用新案で出すべきでしょうか?」

これは、先日私のお客様で開発をしている製品の技術について打ち合わせをさせていただいた際に、お客様から聞かれた質問です。

詳細は書けませんが、搭載している技術は確かにコロナ対策になるのですが、少し中身を変えると、他の感染症にも利用できる技術であり、一過性のものではないと判断し、今回は特許出願しようということになりました。

さて、ある技術を知的財産で保護・活用することを考えた場合に、特許の方がよいのか?実用新案の方がよいのか?悩まれた場合はありませんか?

日本に関していえば、実用新案は形式だけ整えれば何でも登録になり、また権利化までの期間も短いのですぐに利用可能な点が挙げられます。

一方、存続期間が特許よりも短く、製品の構造に関するものしか対象にならない点や、権利の安定性がないため顧客へのアピールに乏しいという点がデメリットとなります。

したがって、例えば新型コロナが収束すればニーズがなくなってしまうようなものは「短期決戦」として実用新案で早期に権利化し、今後新しいウィルスにも恒久的に使えるのであれば安定した権利で期間も長い特許を選択するという考え方ができます。

よって、特許にするか実用新案にするかの指標として、

  • 短期決戦か長期戦か。
  • 技術の内容は何か。
  • 高度な技術アピールが必要か否か。

というところがチェックポイントになるでしょう。

技術を保護・活用する点で特許と実用新案は共通していますが、どちらを選択するかについては上記指標を参考に都度検討してください。

 

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