カウンセラーは愚痴や不満が多い?
「ヤバタさん、カウンセラーなのに、なぜあんなに愚痴、不満が多いのでしょうか?」
講師仲間から、こんな声を聞くことがあります。
それも1人ではなく、複数から。。。
講師からしてみれば、カウンセラーは感情のトレーニングを受けているはずなのにどういうわけか不安になりやすいし、愚痴も多い。
「いったいなぜ?」
WHY?
確かに、不思議に思う方もおられるでしょう。
私も不思議に思ったことがありました。
すぐ浮かぶ答えとしては、プロのカウンセラーになろうとしているのに精神疾患を抱えているから。
実際、精神疾患を克服できていない人もいますが、それは論外なので、ここではそれはおいておきましょう。
それ以外で、なぜカウンセラーは愚痴が多くなってしまうのか?
それは・・・
《相手の意見を一切否定せずに受け入れることを学ぶから》
どういうことか説明しますね。
カウンセラーにとって基本中の基本なのですが、《傾聴共感》という技法があります。
クライアントは、カウンセリングという安全な空間で、今まで誰にも語ったことのない悩み事を吐き出します。
例えば、上司への悪口だったり、親への恨み、社会への不満を言ってくることがあります。
カウンセラーはクライアントの言葉を真剣に聴きます。
そして、一切否定せずに相手の言葉を受け入れます。
これがカウンセラーとしての基本姿勢です。
クライアントと信頼関係を築き、そこから成長していくサポートをしていくためには、どうしてもいったん全てのネガティブな相手の言葉をまともに受け止めることになります。
仕事とはいえ、知らぬ間に相当ストレスがたまるんですよね。
自分を平静に保つためにもため込んだネガティブ要素は、吐き出す必要があるのです。
そのため、カウンセラーは愚痴や不満が多くなってしまうということです。
ただし、もう一歩、カウンセリングスキルを深めたり、内省ができるようになるとそれもクリアできるようになります。
方法としては、、、
愚痴が出てきた自分にいち早く気づいて、浄化していく。
あるいは、
カウンセリング後にしっかりと自分とクライアントを切り離す。
こういったことを意識して繰り返しやっていくことです。
ちなみにですが、傾聴共感が苦手なカウンセラーは、不満が少ないです。
それはそれで、カウンセラーとしてまずいのですが。。。
ベテランカウンセラーさんも愚痴不満が多い人がいます。
最も厄介なのは、本人に自覚がないということ。
いい年齢になっているので、周りの人はもう誰も注意してくれない。
指摘して、言い争いになるのは避けたいですからね。
本人にとってこれは本当に怖いことです。
「私って常識人ですから」
「私は大丈夫ですね」
って言う人が一番危ない。
ちゃんと自覚できるように定期的に信頼できる身近な人に自分から確認することが大事です。
自分を適切に疑えるようにしたいものです。
私は割と頻繁に信頼できる身近な人に確かめるようにしています。
自分は、果たして間違った方向へ進んでいないだろうか、とんでもない勘違いをしていないだろうか、と不安になるんですよね。
そうすると、
「愚痴ってたよ」
「最近不満がたまってるんじゃないの」
と容赦ない指摘が。
人間は弱いもので、自分では客観的にチェックしているつもりでも見落としている部分があったり、どうしても甘めにチェックしてしまいがちです。
なので、率直に注意してくれる身近な人に定期的に聞いてみてくださいね。
先月、5ヶ月間の安心安定のカウンセラー起業が最終回を迎えました。
多くの方がネガティブ感情をポジティブな力へと変換できるようになってきているのを実感しています。
自分を信じることと、果たして自分は本当に間違っていないだろうか、という自分を疑うことが大切です。
適切に自分を疑うことを怠れば、すぐに人はおごり高ぶってしまいます。
私はすぐに有頂天になってしまうタイプなのでしっかり気をつけたいところです。
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