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リモートでも生産性が高くなる会社、生産性ガタ落ちの会社の違いは、○○にあり

SPECIAL

組織の成長加速コンサルタント

株式会社グロースサポート

代表取締役 

組織の成長加速を促し、業績躍進を実現させる辣腕コンサルタント。これまで130社以上の企業において、経営者のコンサルティング、経営幹部、経営リーダーの育成に携わる。組織とリーダーの成長段階を知り尽くし、経営者と同じ目線で語ることのできる希有なコンサルタントとして活躍中。

コロナ騒動はどこの会社にとっても大きな経済的な損失をもたらしています。ところが、このコロナを機に組織の力が確かに強靭化しているという会社もあります。その一方で、組織が日に日に弱体化している会社もあります。

今回、私のほうで過去のご支援先14業種に御連絡させていただきました。聞き取り調査をすると、ほとんどの企業で、一部もしくは、全社的にリモート業務が導入されていました。

降ってわいたような、このリモート仕事環境。海外の企業のように、即日実施にまではさすがにならかったようです。ある日突然ということではありませでしたが、十分な準備期間を経ずして、リモート環境に突入した企業もありました。

そこで何が起こったかというと、マネジメント力の差が白日の下にさらされることになりました。

ちょっとひどい言い方だなとも取れるのですが、「全く存在価値がないことが明らかになった」と烙印を押されてしまった方もいます。常務、執行役員、本部長、部長、、、役職者ではありながら、プレイヤーとしての業務量が多い人達は途方に暮れています。


逆に、プレイヤーを卒業し、マネジメントに軸足を映すことにに成功したリーダー達はこの環境下にあって、素晴らしい成果を続々と生み出しています。2,3例を挙げましょう。

まず、50億円規模の建設業の営業本部長は、これまで中々手が回らなかった課題を洗い出し、組織の成果に影響が大きいもの、解決までの時間や工数を見積もって、解決する課題の優先順位を明確にしました。

部下のY部長は、今後の営業活動の差が生まれるだろうと思われるチーム。コロナの収束時期のシナリオを複数描き、それぞれのシナリオで起こりえることをシュミレーションし、共通課題、シナリオに依存する課題に分け、先日営業幹部会議で発表したそうです。この二人とも、わずか1年前まで、マネジメントという仕事とは無縁だった人達です。

ある会社の技術部門のH部長。リモート学習ならぬ、短時間の知識研修、能力アップ研修を担当持ち回りで行っています。中途社員の意識変革が進んでいると喜んでいました。更に、それを発展させて、新しい提案書を商品毎につくり上げた課長もでてきたとか。その提案書を実際に見せて頂いたのですが、営業マンの知見が活かされた大変秀逸な内容に仕上がっていました。

その会社では、さすがに、提案書のひとつひとつまで、社長には共有されていませんでしたが、マネジメント変革の成果の一部ですから、私のほうから社長に共有させていただきました。

トップセールスマンとして君臨した社長は、最初パラパラとめくり始めたのですが、途中から食い入るように資料に見入っていました。そして、「・・・これ良く出来てるな」と言いながら、少々照れながらも、「お陰様でこんなもんまで作れるようになったんですね」と嬉しそう。

なぜ、こんなことが起こるのか?


今回のリモートワークの形態になっても、社内のミーティングツールを使いながら、オンラインで、毎朝朝礼をしたり、チーム毎で課題確認、一日の行動予定を確認して仕事を始めるという取り組みを続けている会社は、特に珍しいわけではありません。

先日ご相談を受けた社長と御一緒にオンライン相談に参加された営業部門のトップの常務も同じ事をしているとおしゃっていました。ところが終始、沈痛な表情。ご心配なことを聞いていくと、心配されていることが明らかになってきました。

一部をお伝えすると、以前から日報の提出率が悪かったそうですが、更に提出率が下がっているそうです。出された日報の内容もスカスカで、読んでいる内に、1日何をやっているのだろうと不安は膨らむ一方だそうです。

もちろん、常務も手を拱いているばかりではありません。常務は部下の部長や課長に毎日電話をかけていました。ところが、手応えが感じられないそうなのです。実際、状況が改善する見通しがないとのことでした。

当面の資金繰りには目処をつけた社長も、常務の話を聞いて、組織の掌握が出来ていないことを懸念していました。回復するイメージがわかないと、不安顔です。

うまくいっている支援先の事例をお話すると、常務は、ため息交じりに、「内の会社はでは、考えられない」と。あきらめ顔です。


コロナ騒動の前も、後も、組織の運営はほとんど変わりません。対面なのか、画面越しなのか、電話越しなのか、やり方変わっても、マネジメントの内容が変わるわけではありません。

何を使って話をするかよりも、面談の中身です。部下との面談で何を話し、その面談の結果、どのような成果を部下が上げるか。

部下が成果を上げる面談は、部下が気持ち良く話すだけでは生まれませんし、部下が考えるだけでも生まれません。面談によって部下が明らかに成長しなければ、目先の成果が出たとしても、その面談は失敗です。


顧客によりよい製品、サービスを提供し、その対価を得るというのが健全な企業のありようです。

顧客によりよい価値を提供するためには、昨年と同じではダメということ。社員一人の力が昨年100だとして、今年もその社員が100ではダメです。まるでダメ。その社員は、今年、101以上でなければ、よりよい価値の提供はできません。

組織運営の根本は、組織にいる社員全員が成長し、組織全体が成長している状態を連続して作り出すこと。それが実現できなければ、組織運営はうまくいっているとは言えない。

何か良いことを聞いても、人はすぐに忘れてしまいます。研修や、セミナーに参加したところで、気づきはすぐに色あせるからです。

マネジメントというのは実践です。気づきは重要な要素ではありますが、実践を担保するものではありません。


さて、あなたの会社の場合は如何でしょうか?

コロナ騒動で、組織は強くなっていますか?
それとも、心許ない状況が続いていますか?

 

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