アナログ対話の重要性
最近オンラインとかテレワークとかテレビ会議といった言葉をよく聞きます。人と人の接触を避けながらコミュニケーションを取ろうとしているようです。合理的なんですが、どうもすっきりしません。なぜかと考えたのですが、これでは現場の臨場感が伝わってこないからだと気が付いたのです。靴を履いたまま足の裏をかいているような、なんとなくもどかしさを感じます。
本来なら人が集まって直接顔を見ながら講義する、会議する、といったことが必要なのでしょうが、近ごろはそうもいっていられなくなったようです。したがって当人同士が遠く離れていてもコミュニケーションできる仕組みを使っているということでしょう。
関心は、この状況がいつまで続くのかということと、冒頭のコミュニケーションの取り方が定着するのかということです。新型コロナウィルスとの戦いはなかなか終わりが見えてこない状況ですが、近い将来、いつかは人が勝利する日が来るでしょう。そうなった時、オンラインとかテレワークとかテレビ会議といった、今現在取られているコミュニケーションの取り方がそのまま根付くでしょうか。
重大な決定をする場面ではやはり、人と人が会ってコミュニケーションをとることが必要です。また、お互いに人を良く知ることが必要な場面でも同様です。コミュニケーションの取り方は人それぞれ、企業それぞれですが、中小企業の場合絶対アナログ式のほうが有効です。社長の個人的な能力や人間的な魅力で組織が成り立っている場合は特に、フェイストゥーフェイスのコミュニケーションでなければなりません。
また、企業がコンサルタントを見つける時もそうです。自社にマッチしているか判断するには、実際にコンサルタントに会ってみなければわかりません。自分の好みのワインを見つけるのに、実物を手に取って価格を調べて説明を読んだだけでは、本当に自分の飲みたいワインかどうかはわかりません。実際に栓を開けて舌で味わってみなければ。
非常に重要な決定をするとき、社長が社員を良く知りたいとき、そんなときは濃厚接触がベストです。新型コロナウィルスとの戦いが続いている現在は致し方ありませんが、戦いが終わった時、このような要件の下では再びアナログコミュニケーションに戻るでしょう。
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