コロナ危機に際して改めて気づかされた「情報発信」の重要性―普段の準備が役に立つ日―
今回のコロナウイルス禍の中で、改めて気づかされたことがあります。
それは普段からの「情報発信(アウトプット)」の重要性です。
こういうとき、経営者はそれぞれの業種によって内容は様々と思いますが、顧客をはじめとする利害関係者或いは世間に対して、いつもと違う極めて重要な情報を発信しなければならないのではないでしょうか。
例えば、私のもう一方に仕事である会計事務所では、今回の事態に対する様々な支援策について、日々刻々と新しい施策などの情報が発表されるので、その詳しい内容を中小企業の事業者であるお客さんに伝えなければなりません。事務所のHP(ホームページ)は、私が書いているブログをはじめトピックスや税務ニュースなど、それぞれ書き込みやすいように設計されています。
そういうベースがありますので、担当の職員は新しい施策など、発表されたり内容が変わったりするたびに、「お知らせ」をどんどん更新しているのです。こんな時私の事務所では、私の方から「こうしろああしろ」などと、いちいち細かい指示など出しません。これは単にHPがそう設計されているからだけではなく、普段から「情報発信(アウトプット)」に事務所全体で取り組んでいるからできることなのです。
政策的な支援制度の紹介などは、担当の職員が詳しく紹介してくれますので、私はもっぱらブログを通じて、包括的な事務所の支援体制や支援に向き合う姿勢心構えといった内容をお知らせしているのです。
これは普段からそういった仕組みを作っていたからできたことで、急にやれと言われてもできるものではありません。
とはいえ、業種によっては「情報発信(アウトプット)」よりも、今は事業を存続させること、生きながらえさせることに全力を尽くさなければならない、といった状況の会社も多いことでしょう。
こういうときは「短期的な決断」が重要になります。
今大事なのは「生き延びること」ですので、企業にとって最も大切な食糧である「資金」が「売上」という方法で獲得できない以上、「借りる」という選択をするしかありません。その方法については、先述しましたように、様々な施策が次々と実行されており、その情報も取りに行けば手に入れることが可能です。
「返済」を先に考えて躊躇される方も多いと思いますが、「資金」が尽きれば今すぐアウトになります。しかし、生き延びることができれば、必ずアウトになるとは限りません。税理士でもある私がこんなことを言うのも何ですが、今回の資金は、なかなか返せないようだったら、そのときは開き直ればいいのです。貸主である国も、おそらくそこで大量にそうなるであろう企業を、すべて潰してしまってはなんにもならない、と考えるはずですから。
今すぐ必要な企業はもちろんのことですが、厳しい先行きが予測されるのであれば、「資金」という「食糧」をキープしておくことも重要です。仮にこの備蓄分を使わずに済んだとしたら、そのまま返済すればいいのです。
いずれにしても「資金」のキープは必須です。
いろいろな情報は発表されていますが、私の事務所の方のHPでも分かりやすい形で発信していますので、是非参考にしてみてください。
どうあれ、この危機はなんとしても乗り切らなければなりません。その先にはまた新しい世界が開けるのだ、と信じてここはお互い踏ん張ってまいりましょう。
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