真に役に立つ知識は、知れば知るほど奥が深い
「先生、本当にこの仕組みは、知れば知るほど、奥が深いですね」
「それは、御社の理解が進んだ証拠ですよ」
コンサルティングの終盤に差し掛かった、ある社長との会話です。
当社では、約10ヶ月をかけてコンサルティングを実施しているのですが、受けている会社の中で、最初のうちはなかなか変化が起きなくても、理解が進んで、終盤になって急速に行動が変化し始めることがよくあります。
冒頭の企業も正にそうでした。なかなか行動に変化が見られなかったのですが、終盤になって急速に行動が変化しました。さらに、行動が変わり始めると、次々と今まで見えていなかったことが見えるようになり、その奥の深さに気づくようになりました。そのとき交わしたのが、冒頭の会話です。
この域に到達するには、どうしても時間がかかります。ですので、コンサルティングの中でじっくりとお伝えするようにしています。
一方で、残念ながら、実力はあるのに、奥の深さに気づく域まで到達せずに終わってしまう企業もあります。当然ながら、そういった企業は、当社に依頼することもありません。そういった企業は、部分的な知識で満足してしまっています。自分が興味のあるところ、自分が聞きたいところだけを聞いて、それで満足してしまいます。
しかし、開発の仕組みといった複雑で広範囲に及ぶものを、部分的に切り取って理解しても、成果に結びつけることはできません。全体を理解し、全体を俯瞰しながら、部分部分の知識を頭のなかでつなぎ合わせて初めて成果に結びつけられるようになります。
冒頭の企業が、最初のうち、なかなか変化が起きなかったのは、まだ全体が理解できていなかったためです。全体を理解できたときに初めて、それまで部分的に理解していたことが次々と繋がって理解できるようになり、みるみる行動できるようになったのです。
みなさんも経験したことが無いでしょうか?
ある瞬間に、ポーンと目の前が開けて、すべてを理解した瞬間を。
それは、理解すべきピースがすべて埋まって、ようやく全体を正しく理解できた瞬間だったのではないでしょうか。
行動が変わり動き出すには、どうしても全体の理解が欠かせません。すべてのピースが埋まるまでは、なかなか変わらず、なかなか動き出せません。その時期は、本当に不安になるし、焦ります。しかし、ここで焦らず、確実に欠けているピースを埋めていかなければなりません。我慢が必要なのです。
「1を知って10を知る」という言葉があります。1を知っただけで、10がわかる天才肌の人を指して、よく使われる言葉ですが、現実は、そうではありません。1を知って10を知る、天才に見える人というのは、実は、その時点で既に9を知っていた人です。1を知って10を知るように見えたのは、最後の1つ、欠けていたピースが、今まさに埋まって、すべてを理解した瞬間だけを見たためです。そこだけを切り取って見てしまっただけで、その人は、既に9を知る努力を重ねてきた人です。
積み上げた知識が全くない状態で、いきなり1を知っただけで10を知ることは有り得ません。真に仕組みを理解し、成果に結びつけていくためには、全体を理解することです。一つ一つ欠けているピースを埋めて、全体を理解する努力と時間が必要なのです。
御社は、全体を理解しようとしていますか?
部分的な知識で少し試してあきらめたり、満足したりしていませんか?
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