「みんながみんな悪いとき」とばかり言ってはいられない
■逆風には向かっていかない・・・その一方で
「キャンセルが続いていますね~」「どうなるんですかね~」
「融資の申し込みをしてきました」「本当に深刻になりました」
この数週間、お会いした方々から出てきた言葉です。世界的な広がりをみせる新型コロナ騒動は、まだまだ先行きが見えない状況。株価の下がり具合を見ると、明るい見通しが立たない今は、誰もが不安な気持ちを抱えるのも当然のことです。
こんな状況では、何をしてもしょうがないーーという思いは、今、企業活動をしているなかで、実際の結果として出ていることも現実です。逆風のときや北風には向かっていかない、というのも、上手に大変な時期を乗り切る一つのやり方でもあります。
でも、「みんながみんな悪い時期だから~」と言い切るのは・・・・・・それも違うようです。
ある親族経営の中小企業の方は、「こんな時期に大きな声では言えないけれど、売上げは下がるどころか、少し増えているの」ということでした。政府の中小企業への融資拡大がニュースにも取り上げられており、大半の企業は厳しい状況ではありますが、小さくてもこういうコメントができる企業もあります。「在宅」「ネット」といったキーワードへの対応が小さくても外的要因に大きく左右されない理由なのかもしれません。
■みんながみんな悪いときに悪くない人たち
自粛ムードが高まっていますが、大人数の会合は中止であるものの、少人数での会食は実施されていることが多いようです。
先日も大手の社長様と会食をしたとき、「今の時期に不謹慎かもしれないけれど、売上げは上がっている」という言葉がありました。これは株価にも反映されているようです。今回のコロナ騒動でもちろん影響はありますが、実際に起きているのはリモートへの加速。「一番、社長が会社にいなくていいんじゃない?って話になった」と笑いながら教えてくれました。決算発表会や株主総会もリモート対応を視野に入れている様子ですので、今後はこうした動きにシフトしていくのでしょう。
また、ある社長のSNSでの発信を見ていると、現状の事業に新型コロナ騒動の時期だからこそ重要性が高まる「殺菌」「換気」といった要素を入れ込んだ新たな試行をされているようです。会議や打ち合わせ時にもいろいろと気づかう昨今、新型コロナウイルスへの不安が限りなく少ない空間を提供することに大きな価値を見出す人も多いのではないでしょうか。
そのほか、新型コロナ騒動の後をマーケティング視点で見たメルマガを発行されている方や、今や日本よりも深刻な状況になっているヨーロッパで日本料理店を営む友人夫妻のSNSでの発信など、どんな状況に置かれていても、ある「何か」をしている姿が見えてきます。
確かに「みんながみんな悪いとき」ではありますが、少なからず「悪くない」人もいるということ。「みんながみんな」と言っているだけでは、短期間に数歩遅れてしまいそう、ということも心しておかないと、ですね。
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