どんなときも「平常心」でいられる術をもつ人は強い
■普段と変わらない心、揺れ動くことのない心理状態
いまだ新型コロナ騒動で、先行きが不透明な状況が続いています。終息が見えないなか、健康面でもビジネス面でも、経験したことのないことに対する不安は大きくなるばかりです。
こんなとき、思い浮かんだ言葉が「平常心」。
改めてその意味を調べてみると、
「普段と変わらない心。揺れ動くことのない心理状態。」(出典:デジタル広辞苑/小学館)
なかなか明るい兆しが見えないなか、とくにビジネスで、中止、延期、キャンセルと業務に支障が出てきており、目の前の厳しい現実を突きつけられている人も多くいます。当然ながら、こんな状況で「平常心」でいること、それは大変むずかしいことです。
その一方で、この「平常心」を保つための方法を何か一つでも持っている人は、とても“強い!”と、改めて感じます。
趣味と自己鍛錬を兼ねて、「居合道」をされている人がいます。
この「居合道」とは、日本刀を使用して行う武道の一つで、心身鍛錬の道として剣道と表裏一体の関係にあります。この「居合道」をすることによる集中力の高まり方が、すごいのだとか。聞いたときは、まだコロナ騒動が始まる前だったこともあり、「良い趣味ですね」という軽いやりとりでしたが、今、考えると、こうした自分一人でできる「平常心」を維持する方法を持っていることは、大変な武器であると感じます。
■自分都合で完結できることをもつ大事さ
ネガティブ思考に傾きがちなこんな時期は、頭でいろいろと考える分、体を動かすことが疲れた心身を開放する助けになります。それにもかかわらず、意識が高い人が行くスポーツクラブも要注意スポットとなってしまい、ストレス発散の場であり、自分をニュートラルに戻せる場をなくしてしまっている人も少なくないはずです。
場所を選ばず、一人で「平常心」を保つためにできることは何か?
――と考えてみると、ストレッチや筋トレ、瞑想やYoga、楽器の演奏など、人それぞれ求めるものは違います。男性でも、お花を生ける華道や香りを楽しむ香道をやられている人もいます。人や場所や時間に左右されず、自分都合で完結できることをもつことの大事さ。それを実感できるときです。
もっとも一人でできることというと、「読書」もその代表例。
個人的には、ビジネス書を読むことが多いですが、作家・角田光代さんが現代語訳した『源氏物語』が完成して、これが小説として大変おもしろいと聞いたので、この機会に読んでみようと思っています。
光源氏の時空を超えた華麗な恋模様を堪能した後には、これまで読むことがほぼなかった恋愛小説に浸ってみるのも良いかも。恋愛小説って、人の極限の心理状態を魅せてくれそうで、今まで知らなかった読書の醍醐味が味わえそうです。これもコロナ騒動がなければ、出てこなかった発想と、思うことにします(笑)。
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