第9話:価格アップを実現する◯◯◯商法とは?
【集客の仕組み化・営業の仕組み化・人材育成の仕組み化】、3つの仕組み化で最短ルートの成長戦略を指南する“導線経営”コンサルタント中丸秀昭です。
前回は「限定販売の3つの機能」をお伝えしました。今回は「価格アップを実現する◯◯◯商法」についてお伝えします。
価格の設定を1つではなく、3つ以上にすることで、商品単価を上げる手法が「松竹梅商法」です。(価格設定は3つ、多くて5つ位が適当)例えば、あるレストランでの話です。
・梅コース:¥3,000-
・竹コース:¥5,000-
・松コース:¥8,000-
この3つのコース料理を調べてみると、真ん中の¥5,000-の竹コースが最も多くオーダーされており、¥3,000円の梅コースはさほどオーダーされていないことがわかりました。この時の平均商品単価は、およそ¥5,000-です。
このような状況を把握した上で、さほどオーダーされていない¥3,000-の梅コースをなくし、¥8,000-の松コースの上に¥10,000-のおすすめコースを追加しました。新たな3つのコース料理は下記の通りです。
・竹コース:¥5,000-
・松コース:¥8,000-
・おすすめコース:¥10,000-
さて、ここで質問です。大切なお連れの方と一緒に食事をされる時、どのコースを選ばれますか? ここは奮発して、¥10,000-のおすすめコース? それとも無難に¥8,000-の松コース? はたまた倹約して¥5,000-の竹コース?
先程の料金体系・価格とは異なりますが、やはり「真ん中の価格帯」が選ばれる傾向にあります。ということで、新たに真ん中の価格帯となった¥8,000-の松コースが最もオーダーされるようになり、平均商品単価がおよそ¥8000-になるのです。
平均商品単価が¥5,000-から¥8,000-になったわけですから、ここだけ見ると売上は1.6倍です。
このように人はグレードの異なる3つの選択肢があると、1番グレードの低いモノは心理的に選択しづらくなり、真ん中のモノを選ぶ傾向があるので、その心理を上手く利用して商品単価をワンランク上げることができるのです。
この手法を使う時は過去のデータをしっかり取っておくことや価格に対するお客様心理がどのように働くかを慎重に検討する必要がありますが、このような手法を自社に当てはめて考えてみてください。価格アップできる商品・サービスが必ずいくつか眠っているはずです。
次回は「売上2倍に導く10の打ち手」の中の「価値を高める3つの手法」の補足として、利益が6倍以上になる方法についてお伝えします。