なぜ、「働きやすい職場」だけでは社員も会社も成長しないのか
イキイキ働く社員が育ち、働きがいのある職場環境づくり、活気ある組織風土づくりを専門に行っている当社のセミナーには、日ごろより人材育成に対する意識が高く、社員の働きがいや社員の幸福の実現など、社員目線を持っている中小企業の社長さんが、自社でも何か取り組むことは出来ないかと大変前向きなお気持ちで参加されます。
セミナーでも必ずお伝えするのが、「働きやすい職場づくり」をしないでくださいということ。働き方改革が叫ばれる今、育児や介護との両立、治療との両立を実現できるよう、会社が様々な制度を取り入れるなど改革を行っています。
ですが、あえてお伝えしています。目指すのは、「働きやすい職場」ではなく、「働きがいのある職場」なのです。経営者目線で表現すると、社員の「働きがいを高める職場」づくりが今、最も必要なのです。
その理由は次の2つです。
社員が自社に定着するには、働きがいが必要である。
社員が成長して会社の業績向上につながるのは、働きがいのある仕事である。
社員が自社に定着するには、働きがいが必要である。
================================
社員の定着に必要なのは、働きやすさではなく、働きがいなのです。もちろん、働きがいはあるが、働きやすくない企業は早急に働きやすさを改善すべきです。そうでないと、どんなに優秀でやる気と才能にあふれた人材であっても燃え尽きてしまうからです。
働きやすいというのは、あくまで社員目線です。なので、当初は社員に受け入れられ、喜ばれるでしょうが、次第に仕事にも慣れマンネリしてくると、仕事が楽しくなくなってきます。惰性になってしまう場合もあります。
そんな時、より良い待遇で、働きがいのある仕事をオファーされれば、転職ですら選択肢の一つになってしまいます。
社員に自社に定着してもらい、しっかりと能力を発揮してもらうためには、働きがいが必要なのです。働きがいのある仕事を、働きやすい環境で出来るようにするのが正しいのです。
社員が成長して会社の業績向上につながるのは、働きがいのある仕事である。
===================================
社員はどんな仕事に働きがいを感じるのでしょうか。それはそれぞれの価値観に根付いているので一概には言えませんが、多くは、仕事を通じて「成長を実感できること」、「誰かに、社会に貢献していることを実感できる」ことが、働きがいに大きく関わっていると考えます。
評価や昇進、そして給与など、いわゆる「外的」な理由を重視する社員もいることでしょう。ですが、このような外的動機というのは、ある一定の水準まで達すると、それ以上は動機になりにくいと言われています。つまり、お給料が上がっても、ある一定までいってしまうと今後は給与だけでは、働きがいを感じなくなるということです。
それに代わって重要なのが、「内的」な動機と言われています。つまり、この仕事を通じて成長したいという成長欲求や、何かを成し遂げたいという達成欲求です。まさしく働きがいということです。
しかも組織で働く場合は、一人では成し遂げられなくとも、チームとして、会社として成し遂げられる仕事があるはずです。社員が成長して業績に貢献できるようになるには、働きがいが必要なのです。
ですが、社員が勝手に働きがいを感じられるようにはなりません。社員の働きがいを高めるには、会社が働きがいのある仕事を与えなければなりません。働きがいを感じられるような環境を提供しなければなりません。それは組織風土づくりでもあり、経営陣が経営戦略のひとつとして重視すべきことなのです。
ぜひ、経営者目線で、会社のために、「働きがいを高める職場づくり」を考えてください。
コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。