社長が考えるべき「未来」と「打ち手」
当社には、日々、会社経営にまつわるお金の相談ごとが寄せられます。
経営も順調で、より一層の成功を手にするためご相談に来られる社長さんもいらっしゃれば、逆に、現状を打破するためのヒントを探し求めて来られる社長さんもいらっしゃいます。
業種、事業に関わらず、経営が上手くいっている会社もあれば、その一方で、経営が上手くいっていない会社も存在します。その背景には、経営環境が良い業種・事業領域もありますし、経営環境自体が厳しい業種・事業領域も存在します。それぞれ複雑な要素が絡み合っています。
個々の業種・業態によって事情は異なり、社長もそこで働く社員も異なります。二つとして同じ会社は存在しません。
益々の飛躍を遂げていく社長さんには、ある共通点があるということを実感しています。それは、「潰れない会社の社長の考え方」といってもいいかもしれません。 経済環境や業種・業態をイイワケにするのではなく、そこから一歩進み、「どうしたら、もっと豊かに成長発展できるか?」ということを、社長自らが財務の視点で、定期的に考える習慣を持っているということです。
財務の視点から定期的に会社の未来を考える習慣を持っている社長は、自ずと思考回路が「未来を創る」という視点から逆算し、「今、どんな打ち手を打つべきか?」を考え、実践する習慣が身についていきます。
そもそもの「打ち手」の数が時間の経過とともに増えていくので、具体的に数字で裏付けのある「打ち手」の数が増えれけば、当然、自社の事業そのものが強く、そして、しなやかなものに育っていきます。
Pドラッガーの言葉の中に「変化はコントロールできない。できるのは変化の先頭に立つことだけである。」というものがあります。
変化の時代を乗り越える唯一の方法は、あえて変化の先頭に立ち、変化の生み手になることです。逆に、それが出来なければ、変化に淘汰される…とも言えます。
同族会社の多くは、地域経済の根幹を支える重要な責務を担っています。だからこそ、先頭に立って前向きな変化を起こさなければならないのです。それが出来ないと、時代の変化についていけず、気付いた時には淘汰されていた…という状況に陥ってもおかしくはないのです。
「社長自身が自社の財務状態を、数字で具体的に理解した上で、未来を創るための一手を打つこと」これが大切です。自社の財務を数字で掘り下げていけば、自ずと「攻める経営」「守る経営」「捨てる経営」のヒントが浮き上がってきます。
もし、自社の数字データをみても何もピンとこないようであれば、それは、経理担当者や税理士の責任ではありません。「社長」の責任です。社長の実務の中で、事業永続のために最も重要な「財務」の実務が出来ていない表れなのです。
社長の仕事は、強く永く続く会社づくりをすることです。もっといえば、会社の未来を創ることです。
あなたは、社長として、どんな未来をつくりたいですか?
ダイヤモンド財務®コンサルタント
舘野 愛
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