他社と差別化できる唯一無二の方法
「他社と差別化できる確実な方法はありませんか?」
しばらく前にお会いしたある経営者の方からのご質問です。
他社との差別化は、多くの企業が悩んでいることです。そういった企業では、他社との違いが出せずに、コストだけを比較されて過当競争に陥っており、そこから抜け出すために何とか差別化したいと考えています。そして、顧客に対して、自社の特徴、他社との違いを懸命に説明しています。
ところが、多くの企業は、他社との違いとして説明していることが顧客に十分に響かず、結局、その他大勢の企業の中の一つとして扱われてしまっています。こういった企業では、違いを色々と説明しているのですが、話が長い割に違いがどうにも顧客に届いていません。
一方で、自社の特徴がくっきりと表れ、他社との違いが明確に打ち出されていて差別化に成功している企業もあります。こういった差別化に成功している企業の方に特徴を聞くと、少し話しただけですぐに違いを感じ取ることができます。話を聞かなくても違いが分かるくらい、特徴が際立っていることも少なくありません。差別化できている企業は、根本的な部分が他社と異なるからです。
これに対して、差別化できていない企業は、基本的な部分は業界他社と同じで、小手先や枝葉末節の部分で差別化しようとしてしまっています。
なぜ、このようなことになるのか、その根本原因はどこにあるのでしょうか?説明の仕方うんぬんではなく、もっと根本的な、根っこにある原因です。
そこには、差別化できていない企業の多くが感染してしまっている、ある病気の存在があります。その病気とは、「失敗恐怖症」です。
差別化できていない企業の多くは、この失敗恐怖症に感染してしまっています。「差別化したい、でも、失敗はしたくない」この恐怖心が差別化を根本的に阻んでいるのです。
失敗恐怖症に感染した企業がすること、それは、これをやれば確実に上手くいくという証拠がそろった方法や技術を取り入れることです。失敗への恐怖心から、どうしても確実に上手くいくという安心感を求めてしまいます。その結果、実績の無いものやデータが不足している方法を避けるようになり、多くの実績が出ているものをそのまま取り入れるようになります。
当然ながら、これでは差別化にはなりません。たとえ、アレンジや改良などで必死に違いをアピールしても、顧客に違いとして明確に伝わることはありません。ちょっと考えれば誰にでもすぐに分かることなのですが、経営者の心が「失敗恐怖症」に感染してしまうと、こんな至極単純なことも見えなくなってしまいます。
もうお分かりだと思いますが、他社と差別化するための唯一無二の方法とは、「他社と違うことをする」です。
それは、まだ実績が無いか、限られた企業しか持たない実績の少ないものです。差別化するということは、自社が実績を創らなければならないということです。
冒頭の企業のように、「他社と差別化できる確実な方法を探す」という行為は、自ら差別化できない原因を作っておきながら、原因には対処せずにその結果だけを何とかしようとしているようなものなのです。
差別化し、自社独自の価値を認めてもらって永続する企業になっていくためには、まず、「実績ばかりを気にする失敗恐怖症」を克服しなければなりません。
御社は、まだ実績が少ないと躊躇して、いつも他社に先を越されてはいませんか?
失敗恐怖症は、伝染します。社長から社員へ、あるいは、社員から社長へと感染が広がっていきます。
自ら実績を創り、他社と差別化する勇気を持ち、失敗恐怖症に打ち勝ちましょう!
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