すべての社員をヤル気にさせる会社が、賞与の支給でやっている事
11月中旬から、突然、ブラックフライデーと言い出したのは、事の成否は別にして、その商魂のたくましさだけは、私も参考にしたいと感じる今日この頃です。
ただ、ネーミングセンスは、ブラック企業を思い浮かべるだけに、誰が考えたか知りませんが、最悪に近い名前と考えます。
私が、ブラックフライデーという言葉から受けた第一印象は、『黒字→会社が儲かる→売る側の都合のイベント』でした。
もし、私が名付けたならば、実施する季節と広告から受ける印象を考慮して、真逆のホワイトフライデーにしたでしょう。
営業の施策では、ほんの少しの違いで、同じことをやっても、まったく逆の効果や印象を生む場合があります。
しかし、それは、会社の施策においても同様です。
本日は、いま中小企業の最もタイムリーな話題といってもよい、賞与の支給をどうすれば、社員のヤル気につなげられるかのポイントについてお話します。
この時期、営業現場とかなりの数の社員が、気にしている事と言えば、『賞与』です。
特に、今年は大手企業は、過去最高水準と報道されていますので、『わが社は…、そして自分は…』と楽しみにしていることでしょう。
また、中小企業の経営者の多くは、賞与の支給によって、日頃がんばっている社員へのねぎらいと、より一層の営業現場の奮起を期待しているかと考えます。
しかし、私が全員営業コンサルティング(R)の指導に入った直後に、中小企業の賞与を考察すると、かなりの会社が、もったいない支給の仕方をしています。
その最たるものは、賞与の支給日に、普段の給与支給のごとく振り込んで終わりというパターンです。
これでは、ありがたみは受けませんし、会社や経営者が思っていることは何一つ伝わりません。
それどころか、営業現場や社員によっては、「こんなにやってるのに、この程度か…」という失望すら生みかねません。
給与は、法律によって支給する内容や支給の仕方が決められていますが、賞与については、会社が自由に決めてよいことになっていますし、そもそも支給する義務はありません。
それでも、ほとんどの会社に賞与が存在しているのは、日本の商習慣として、また会社を経営する上で、採用競争力や雇用維持力として、必要だからです。
もし、御社が賞与を過去からの習慣とか、他社もやっているからと惰性で行っているとすれば、大なり小なり、普段の給与と変わらない形で支給していることでしょう。
また、評価をやっているといっても、社員の一定数が不平不満を抱えているならば、そこには修正すべき問題点があるはずです。
過去、営業強化に関連して、社員30人規模から株式上場あるいは、年商100億企業まて至った会社の評価制度・給与制度を何社もコンサルティングして、運用・定着まで支援したことがあります。
そういう会社では、年2回の「賞与」を重要視して、会社からのメッセージと期待が伝わるように工夫し、活用していました。
「人にもの、ただヤルにせよ、上手下手」
という都都逸がありますが、ましてや、年2回の支給であれば、6ヵ月間に渡り、社員全員がワンチームとなって力を結集した成果を表したものが、会社の「賞与」ではないでしょうか?
それを、単に振り込んで終わりなど、社員が1万人規模ならともかく、数百人までの中小企業では、あまりにもったいないことです。
少なくとも、その6ヵ月間の仕事の振り返りとセットで支給すべきです。
しかし、一人一人に仕事の振り返りを的確にしようとすれば、常日頃から、各人の仕事ぶりをきちんと観察し、把握していないとできないものです。
「賞与」をどのように支給しているか!この1点だけでも、その会社のマネジメントや、本音で社員をどう考えているかが垣間見えてきます。
さて、御社では、この冬の賞与をどう支給される予定でしょうか?。また、今からでも、何か改善できる点は思いつくでしょうか?
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