社長はワクワクしてますか。
先日、ある社長から新規事業についての相談がありました。そのご説明をされる様子がなんとも気乗りしていなくて、「?」と思いながらお聞きしていたのですが、思い切って「社長、ワクワクしてます?」とお尋ねしたところ、苦笑いととともに「いや〜」というお返事が返ってきました。
既存事業の見通しが効かなくなって、次なる事業の柱を見つけなければという時、いろいろな情報を集めたり意見を聞いたりしているうちに、袋小路に迷い込んでしまうことがあります。競合他社がこういうやり方で成功しているという話とともに、「二匹目のドジョウを狙いに行きませんか」という甘いささやきが聞こえてきたりもします。
いつの間にかご自分の情熱とか自社の強みとかから離れてしまい、他人のフンドシで相撲をとっているような気分になりつつも、「そこにお客様のニーズがあるというなら……」とご自分の本当の気持ちに蓋をして進んでいる。先日お会いした社長はまさにそんな雰囲気を漂わせていました。
片付けコンサルタントとして世界的に有名なコンマリこと近藤麻理恵さんは、ものを捨てようか手元においておこうか迷った時は「ときめくかどうかを基準にして選別する」と仰って、多くの女性の共感を集めました。調査結果や分析などの理屈ではなくて、自分が嬉しいかどうか、ワクワクするかどうか。直感や感情に根ざした物事の見分け方は、誰にでも適用可能でシンプルかつ強力です。
現状から一歩飛躍した発想を導き出すには、理想の未来を描き、その実現のための方策を検討する「バックキャスティング」という方法が使われます。そのためにも重要なのは、ワクワクするようなビジョン。それが実現したあかつきに自分たちが味わうことのできる嬉しさの実感です。
だからこそ社長にはまずご自分がワクワクするような大きなビジョンを語っていただきたいと思います。その勢いに社員を巻き込んで、ビジョンを実現するための方法を一緒に考えられれば、そのプロセス自体が会社の一体感を作ります。
弊社はその仕掛け作りをお手伝いしています。ぜひお声がけください。
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