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「役員借入金」という財産。

SPECIAL

10億ビジネスの経営数値成長戦略コンサルタント

株式会社ノグチ経理相談室

代表取締役 

同族会社の業績を、10億20億事業に成長させる「経営数値」コンサルタント。客数や客単価・生産性などの業績を現す数値と、財務諸表の数値とを統合させることこそ、同族企業の成長の根源であると、「儲かる社長が押さえるべき商売7つの数値の法則」として体系化。頼りになる指導と、評価が高い。

Fromノグチ 

父の相続について姉弟で話したこと…。 

昨年の10月に私の父が94歳で、亡くなりました。

永年 米酒の小売店を営んでいましたが、20年以上前に事業は、弟夫婦に引継いでいました。 

ただ、法律の手続きは未処理のまま。

小売店は、有限会社という会社組織。

株主がいて、取締役がいて、代表者がいて、「相続」という整理整頓が必要でした。

関係者が皆 身内の人間なので、いろいろな感情問題が勃発しました。

こんなに多額の「役員借入金」 

一番もめたのは、「役員借入金」

社長の給与から、お金を借りるやり方で出来た借金です。

何年にもわたって、未払がたまりにたまって大きな金額になっていました。 

身内の恥ですが、本当に資金繰りがよかったら、「役員借入金」など発生しません。

お金が足りないから、「役員借入金」になってしまうのです。 

いくら決算書で利益が出ていても、資金繰りは別物。

在庫や売掛金、土地の購入など、資金不足になる理由はいっぱいあります。 

「なんで、オレが働いて、親父に役員借入金を払わなきゃいけないんだ!」

よくあるなし崩し式の引継ぎは、きまじめな弟と対立を生み、険悪な空気が何度も流れました。 

そのたびに、会計事務所の先生が説明したり、母が家出したりして、、、 

当の父親は、認知症なのか、頑固なのか、意味不明の「オレは行動する」。

とうとう、お金の問題はそのままに、旅立っていきました。

負の財産は、相続したくないけれど、、、 

さて、父を見送った後は、相続です。

「この役員借入金が、相続財産になるのか!」

故人が有限会社という他人にお金を貸していたので、財産にカウントされちゃう。 

「相続ってさ~、もらえるモノじゃないんだね。」 

もらいたいよね~、たくさん。

でもそうはならない。 

土地も建物も、事業に使えて利益を上げていれば、嬉しい財産ですが、事業に使えていないなら、高い固定資産税を払い続けるだけの、負の財産。 

それでも、土地・建物は売却出来るかもしれません。

ところが、「役員借入金」は、売るに売れません。

「役員借入金」を売るとは、会社を売ることです。 

会社は、生活の基盤、売れません。

とすれば、「役員借入金」は、相続して、次世代に残さない決算を実行しようと話し合いました。 

前向きに心配しましょう。

よくなる目標を持ったのだから、それに向かって行動です。

大切なことは、行動する前に考えすぎない。

私、この点 父を尊敬しております。 

―ノグチ

 

P.S.

零細企業は、会計を会計事務所におまかせにして、会社も代表者としての社長報酬も大きくする、大きく見せる、それが主流だった時代があります。バブル期まで、零細中小企業の会計は、すべて会計事務所の仕事だったのです。

社長さん、ポイントを、手に入れましょう。

儲かるポイント、資金を把握するポイント、それを手に入れましょう。

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