中小企業の急成長を後押しする攻めの営業とは
「ブランディング営業って何をするんですか?何だか高そうな響きですね・・・」
50代後半の食品製造会社の経営者様からのご質問です。私個人の印象なのか、それともブランディングというネーミングからなのか、何やらよくわからないがとても高そうだという印象を持たれたそうです。
それと同時に、「自分に勢いがある時じゃないとお願いできそうにないですね」とおっしゃいました。とても気さくな社長様で、地元の子ども達を工場見学に招待した時のエピソードなど、地元密着の企業ならではの経営スタイルについてお話しをしてくださいました。
人間のブランドとは、その人“らしさ”であるとよく言われますが、“らしさ”とはその人が持っている本来の持ち味が滲み出てくる自然体のものと、意識して創りあげた人工的なものの両面がありますが、どちらが本物の“らしさ”なのでしょうか?私はそのどちらも大切なその人らしさだと思っています。弊社の商品を「高そう・・・」「気合が要りそう・・・」と感じられたのも、弊社やその商品らしさだということなのだと受け取りました。
日本マクドナルド創業者藤田田氏は、「ダイヤモンドに限らず怪しげなものが売れる」という名言を残しましたが、人というのはどうしても怪しげな光を放つものに惹きつけられるものでそれをビジネスに活用せよという意味のようですが、皆さんはご自身の会社や自らを振り返った時、人を惹きつける怪しげな輝きや相手の耳から離れなくなるような強烈なメッセージを持っていますか。
最近はマニュアル化・画一化された商品・サービスを提供する企業や、コンプライアンスに縛られ標準的な型にはまった組織を構成する企業が多く、少し窮屈で物足りなく感じることがあります。更には金太郎飴のようなサービス徹底のために、社内的なルールや手順が多く存在し、柔軟な対応に欠ける企業も多く見かけます。
ブランディング営業とは、そんな硬直してしまった企業の営業体質を根本から見直し、どうすれば最高のパフォーマンスを出せるかという視点で売り物を創り上げていく攻めの戦略です。大企業と違って、資本の小さい中小企業が勝ち残って行くためには、ただ質の良い商品を売り、ただ納期通りに納め、ノークレームと現場改善を徹底するだけの受身な経営では価格を値切られてしまうからです。
こうした攻めの体制作りには、経営者自らが積極的に攻めていく覚悟と余分なものを捨て去る勇気が必要です。また、取引相手に勝手な値踏みをさせる前に、相手を魅了し何かわからない期待感を持たせるような怪しげな輝きを放つことも重要なのです。先ほどの社長様が感じた「高そう」「気合が要りそう」という印象もその要素のひとつなのかもしれません。
世の中の経営者の多くが抱える悩みのひとつに、自社の強みや強気で戦える土俵の選定について・・・ということをよく耳にしますが、まずは経営者自らがどんな会社にしたいのか?どんな商品を売りたいのか?自分らしさをどう出すか?を腹に落とすことが先決です。
どんな会社になりどんな売り物が出来上がるのか・・・ああ、それはあなたの会社“らしい”ですね、と感じるのはお客様ですが、どう見せ(魅せ)て売っていくかを決めるのは皆さんご自身だからです。
今、あなたはどんな輝きを放っていますか?
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