環境ビジネスと儲けの方程式
かつては違法処理業者が跋扈して、まともなビジネスができる状況にないと言われることが多かった途上国の環境ビジネスが、このところ急速に様変わりしています。日本政府による国際協力の成果もあって、変化はここ10年くらいで顕著になりました。ある程度法整備が進んだことに加えて、多国間環境条約の整備などで新しい規制が加わったこともあり、基本的な収益性が担保される段階にきている国が増えているのです。
これに加えて無視できない追い風になっているのが、グローバル経済の浸透に伴うISO基準認証の普及です。特にISO14000の認証を受け続けるためには、廃棄物の適正処理が必須条件になりますし、違法処理業者との取引などはそれだけで認証継続が難しくなります。実はこのISOも拡充される方向にあり、そう遠くない将来に循環型経済に関する新たなISO基準が導入される流れにあるのです。
そうなると、世界的にはリサイクル業者もISO認証を取得していないとビジネスが続けられない状況になることが予想され、違法処理業者に対する市場からの撤退圧力はさらに強まるものと思われます。これこそ、適正処理による安全安心を売り物とする日本の環境ビジネスにとって一大チャンスと言えるのです。
これに加えて、国連が定めた「2030年に向けた持続可能な開発目標/Sustainable Development Goals: SDGs」の存在がさらにビジネス機会を拡大してくれると期待されています。
他方で、日本国内の人口減少に伴う廃棄物の総量は右肩下がりで減少しており、長期的な収益性を担保するのが年々難しくなってきています。このような市場環境において「次は海外しかない」という意思決定はごく妥当なものです。このために見込むべき収益レベルを、私は次のような方程式で表しています。
長期の収益レベル=法規制による適正処理価格+ISO準拠による付加価値+SDGs順守による社会価値
これまで日本でやってきたような規制依存では適正処理価格しか担保できませんが、ISOへの対応を考えれば確実に付加価値を得られる流れにあることに加え、SDGs順守をアピールすることによる社会的価値についても加算することが見込める、というものです。
ではどうすれば「社会的価値」を収益に加算できるようになるのか?それは日本での実績を、相手国の責任者に伝わりやすくアピールすること、に尽きるのです。具体的なアピールポイントやその方法について、詳しくはセミナーとコンサルティングを通じてご案内しています。日本での確かな実績ある会社なら、間違いなく途上国市場でも優位なポジションを獲得できます。この機を逃すことなく、ぜひ新市場での成功をゲットしてください。
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