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スタッフ職の成長シートの作り方

SPECIAL

人事制度コンサルタント

株式会社ENTOENTO

代表取締役 

会社を成長させる人事制度づくりで、700社以上の指導実績を誇る日本屈指のコンサルタント。日本の過去50年間の人事制度のつくり方とは異なり、経営者の評価と賃金の決め方を可視化してつくる画期的な人事制度は経営者から大きな支持を得ている。

成長シートを作る目的は、社員の成長を支援するためです。

社員が成長したかどうか、通常確認するものがその職種に求められている数字、期待成果です。 

一般的に営業職であれば、その営業社員を優秀だと褒める、売上高や粗利益率や、新規開拓件数や回収率などがあります。 

この期待成果の数字が高い社員を優秀な社員、と私たちは褒めています。 

問題なのは、その高い成果を上げている社員が何をしているかが明確になっていないこと、それが、会社全体の業績が飛躍的に伸びない理由です。 

これさえわかれば、組織原則262の全ての社員が優秀になります。 

このライン職の社員と違って、スタッフ職、たとえば総務職、人事職、経理職、財務職といったこのようなスタッフ職で仕事をしている社員には期待成果がないといわれています。

専門家の中でも、そうお話しをする方々が多いようです。 

ところが、どんな職種にも組織上役割分担をしているため、あげてもらいたい成果があります。

たとえば人に関するスタッフ職であれば、労働分配率は大事な期待成果の一つでしょう。 

労働分配率は様々な理由により、従業員数が増えていくと悪化する傾向になります。

労働分配率が悪化すればストレートに経常利益率が下がることになります。

そのため、人事職の人たちにはこの労働分配率を改善するための業務をしていただく必要性があります。 

何かを取り組んで労働分配率を改善する。

私は前勤務先では労働分配率を改善するために人事制度の構築、運用を行いました。

それによって労働分配率を改善することが飛躍的にできました。 

この、職種ごとに期待されているものがあることを確認することがとても大事であり、スタッフ職の社員もそれに取り組むことによって目指すべき期待成果の数字が改善しているかどうか、向上しているかどうかを振り返ることになります。 

しかし、おおむね成長塾では、このスタッフ職の成長シートを作ることに苦労されます。

それは「期待成果がない」という考え方を持っているからです。 

では、お尋ねします。

「御社では労働分配率はどなたがご覧になっていますか」 

このように答えると「社長です」と答えます。 

つまり、労働分配率を改善する仕事は経営者の仕事、と考えている中小企業の経営者が多いのです。

今は確かに経営者でしょう。

なぜなら、経営者が人事職に関する職種の管理職層の仕事を兼務しているからです。

やがて組織分化の法則に従い、人事部が組織分化し、人事部長が任命されるとこの管理職の期待成果として労働分配率を改善する仕事に取り組むようになります。 

スタッフ職の管理職層は、経営者が兼務しているため、概ね期待成果がないといわれています。 

そのため、まずは経営者が人に関する職種、お金に関する職種の管理職層の人たちが通常何を改善しているのかを自分の中で整理し、そしてそのスタッフ職の成長シートをつくります。 

これによって、たとえば今一般職層で仕事をしている社員は、1020年後、やがてはそのような期待成果を向上させるために今経営者がやっている重要業務に取り組むことを今から学ぶことになります。 

スタッフ職でも期待成果がなければ、社員が成長を確認することは無理です。 

必ずスタッフ職の成長シートには期待成果を入れてください。

 

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