「業績の上がる顧客満足度追求」と「業績の下がる顧客満足度追求」の違い
成熟した社会でサービスに溢れかえっている世の中で、自社が選ばれる企業になる為に顧客満足度は重要な指標となります。
少し前までは顧客満足度を上げても売上向上に直結することに懐疑的な経営者も多かったのですが、今や、口コミやSNS等でお客様からの評価はガラス張りとなり、いくら広告宣伝に費用を投下しても、口コミが悪ければお客様には利用してもらえません。
もはや、
顧客満足度=お客様の支持率=マーケットの支持率
といった構図になっており、顧客満足度を重要なKPIの指標として重視せざるを得ない時代になりました。
しかし、現状でも企業も、
「お客様第一」「顧客主義」「顧客満足度NO1」
といった理念や目標は掲げられており、そこを目指してみんな仕事をしているはずなのに「明らかに顧客満足度に対する取り組みで成果の差が生じる」のは何故でしょうか?
それには、真の顧客満足を実践するマネジメントの違いが大きく関連します。
本来、顧客満足度を高めるということは、スタッフひとりひとりが「お客様に本当に喜んでいただきたい!」という想いを持ち、その想いを、
「お客様への笑顔をはじめとした態度」
「お客様ひとりひとりへの対応」
「お客様への感謝の気持ち」
「もっと喜んでいただく為の商品の改善」
を通じて表現し、それがお客様に伝わり「お客様の満足」となって、自分たちの仕事の成果を得るというものであるはず。
従って、スタッフひとりひとりの心の中から「お客様に喜んでいただきたい!」という想いが湧き出して、それを自主的に実践できて初めて成果をもたらします。
しかし現状では「顧客満足度を高めることが重要」という言葉だけが先行していて、本来の大切な気持ちがお客様に向かっていない現場を多く目にします。
会社から顧客満足度を上げろと言われているからしょうがなく、
「ドリンクを早く提供しなくてはならない」
「アンケートに悪いことを書かれないように気を付けて接客しなければならない」
など、スタッフが自らお客様を喜ばせるというよりも、顧客満足度がスタッフの「自己犠牲」の上で成り立っている風潮が見えます。
あるウェディングの企業では、取引先に対して顧客アンケートの評価による締め付けが強過ぎて、お客様に新しい提案や試みはリスクとなるのでやらないと取引先の社長が言っていました。
当然、お客様からの客観的な評価なので、その点数を上げる為に一生懸命しなければいけないのも分かりますが、本来の「お客様に喜んでいただきたいという心」が置き去りにされてしまっていたら、真の顧客満足にはなりません。
このような成果の上がらない企業がやっている顧客満足度向上策は、上司が部下に対して、
「顧客満足度が一番だと言っているのに、何故笑顔が出ないんだ!」
と新人を叱っている職場です。
これでは、顧客満足度どころか、従業員のやる気が減退し疲弊するのが目に見えています。
それに比べて真の顧客満足度を目指す企業は、社内にも社外にもおもてなしをする「うらおもてなし」を実践しています。
つまり、おもてなしをお客様に対してだけでなく、社内(うら)でも、常にお客様に接するような笑顔や感謝の言葉が飛び交う職場をつくっています。
社内(うら)で罵声が飛び交っているのに、お客様の前だけ笑顔でいることは不可能であることは安易に想像がつきます。
この成熟した時代は、その店のスタッフ同士の関係性やスタッフの心情さえもお客様に見抜かれてしまう時代です。
顧客満足度で成果を上げる為には、まずは社内の「おもてなし」を高め、「うら」も「おもて」も無い、職場環境をつくることが重要であり、心からお客様を喜ばせることに上司が率先して取り組み、スタッフが主体的にお客様を喜ばせたいという心を育て、失敗を恐れずに実践できる職場環境です。
あなたの会社はスタッフ同士の「うらおもてなし」で顧客満足度を追求していますか?
それとも、スタッフの「自己犠牲」が伴った顧客満足度追求ですか?
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