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「所有」から「利用」の時代に持つべき経営視点とは?

SPECIAL

ギフトビジネスコンサルタント

株式会社売れるギフト通販研究所

代表取締役 

日本で唯一のギフトビジネスコンサルタント。流通、通販、ギフトの各業界通算30年以上の経験を持ち、2015年に独立。2017年には培った独自ノウハウを体系化し、ギフトビジネス専門のコンサルティング機関「売れるギフト通販研究所」を立ち上げ、多くの企業を指導。幾多の企業を成功へと導く。著書に『「ギフト商品」を通販で売る』、『儲かる「ギフト化」で飛躍する3大ポイント』がある。

長いGWも終わり、大きなギフトイベントでは母の日も終わりました。

GW中、新元号になり「令和」に掛けた商品やプロモーションをされた会社もあったことでしょう。 時代はどんどんと否応なく進みます。

さて昨今、新しいビジネスモデルとして業種業態を問わず賑わしているこの言葉を聞かれている経営者の方は多いかと思います。

「サブスクリプション」

最近では略して「サブスク」とも言われていますね。

「製品やサービスなどの一定期間の利用に対して、代金を支払う方式」で、消費者が製品やサービスを一定期間ごとに継続して利用する販売契約方式です。

旧来からの雑誌や新聞の定期購読をはじめ、携帯電話の利用サービス、音楽配信サービスやコンピュータソフトの年間契約などです。

ただし、どこまでを「サブスク」型として定義するかは意見が分かれるところもありますが企業側、提供側から見れば、広告宣伝費や営業経費をその都度掛けるのではなく、消費者に対して毎月や年間での契約が出来、よって先の売上まで見通せる販売方式なので、経営面から見てこれ以上ありがたいビジネスモデルはないでしょう。

一方、サブスクが合う商品、合わない商品、合うサービス、合わないサービスというのは出てきます。ですが、単に何でもサブスク型にすれば、売上も利益も安定する・・・というような甘いものではないことは、十分にお分かりかと思います。

さらにサブスクの導入を考えるにあたっては合う、合わない以上に最も重要な要件があります。このことを現在「サブスクリプションの光と影」というタイトルで兵庫県立大学の川上教授が東商新聞に連載をされているのですが、非常に分かりやすく解説されており、とても素晴らしいので紹介します。

まず、川上教授はこう強く書かれています。

サブスクリプションモデルとは・・・「強いつながりを継続的に収益化するビジネスモデル」。

このことを分かりやすく表にされていますのでそちらも載せておきます。

 

(出典元:東商新聞2019.5.10号)

要するに「つながりが弱い企業」はサブスクリプションモデルには合わず、「つながりが強い企業」こそ、サブスクモデル成功の可能性が高いということです。

消費者はすでに、モノが欲しいのではなく、生活を良くしたいためにモノやサービスに対価を支払う。

そのことを表では=「生活のアップデート」と表されており、さらにその際の分析視点は、顕在化したニーズではなく、ユーザーが片付けようとしている「課題」を見据えること、すなわち「ユーザーの論理」をベースに設計され、変革されていると書かれています。

このことはサブスクのビジネスモデルのことだけでなく、すべてのプロダクトやサービスを生み出すための重要視点ではないでしょうか。

現代では若者を中心にモノを所有から利用へという、シェアリングエコノミーの時代とも言われています。これまで所有するモノであった、車・洋服・バッグなどの服飾雑貨・家具などもシェアリングが登場し、サブスクリプションモデルが採用されているケースも多くなっていたり、飲食店でも導入されしだしています。

旧来からの通販に置き換えますと、健康食品や化粧品のリピート通販と言われる定期購入型のビジネスモデルも近いのですが、サブスクリプションモデルの範疇での定義には含まれないようです。

しかし、元々は継続して利用したいのに毎回の注文するのが面倒・・・、注文することを忘れてしまう・・・などの理由から定期購入のサービスが生まれてきており、このことは企業論理からではなく、ユーザー論理からなので私はサブスクの原型だと考えています。

当社では「独自の強い商品(またはサービス)こそがギフト通販事業成功へのすべての源である」と常にお伝えしています。ですが、これまでのモノづくり、モノ売りは、売り切ったら終わりの「所有」の時代。

もちろん「所有」にこだわる一定の層はいますが、時代が進めば進むほどにユーザー、消費者の多くが思う「利用」価値が、購買意思決定のベースになるでしょう。

サブスクのサービスや商品の導入や開発だけでなく、通常の商品やサービスの開発においてもコスト論理などの企業論理でなく、まずはユーザー論理、ユーザー目線に立ち、

製品やサービスでユーザーの「生活のアップデート」が出来るのか?

「ユーザーの持つ課題」をどう解決するのか?

このことをよく考え事業設計や商品・サービスの設計を行う必要が、現代にはあります。

スマホ、特にiPhoneのapple社は、まさにこのことを実現しているのではないでしょうか。

 

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